約100年前に衰退しつつある国家だった中国が、今日では米国とともに世界の中心軸に浮上している。「強日弱中」の東アジア情勢が、「強中強日」に変わったのだ。米国とロシアの東アジアに対する影響力は依然として存在する。韓国の国際的地位が、当時とは比較できないほど高まったことも大きく変わった点だ。しかし、さらに強力な大国の角逐が東アジアに現存しているという点で、100年前の歴史が今日に示唆するところが少なくない。
約100年前、近代化の国際情勢に乗れなかった中国は、衰退した国家だった。押し寄せる列強によって、半ば植民地も同然の状態だった。
しかし、朝鮮は、中国との長年の外交関係の慣行を捨てることができず、国際情勢を読むことが疎かだった。鄭在貞(チョン・ジェジョン)東北亜歴史財団理事長は、「約100年前、東アジアの国際情勢が初めから『強日強中』の時代ではなかった。ロシアの南下とこれを阻止しようとする英国などの西洋列強の牽制で力の均衡が維持された期間があったが、朝鮮はこのような国際情勢を活用できなかった」と説明した。
今日、韓半島における大国の影響力は依然、存在している。北朝鮮の核問題解決に向けた6者協議の枠組みが維持されていることがその証拠だ。韓国は、100年前よりも強力になった米国、依然として世界経済大国を維持している日本、「和平崛起」を主唱し、世界の新たな中心に浮上しつつある中国を相手にしている状況だ。
100年の敗亡の歴史から、「国家戦略」の重要性を読み取らなければならないという声もある。国際情勢を読めないことも問題だが、より根源的な問題は、国家の力を凝集する戦略がないことだ。
国防大学安全保障大学院の朴栄濬(パク・ヨンジュン)教授は、「相対的な力が弱いほど、それを効率的に活用しようとする国家戦略の重要性が大きい。100年前、近代化に対する明確なビジョンを提示できなかった先祖の歴史から『私たちが今合意して持たなければならない国家ビジョンは何か』についての問いを読み取らなければならない」と強調した。
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