外資系企業の最高経営者(CEO)の李某社長は、ルネサンスの発祥地であるイタリアの都市を探訪して以来、ルネサンス文化のドキュメンタリーを制作するのが長年の夢だった。CEOとして20年近く会社の経営に取り組みながら、夢は日増しに切実になった。「企業経営もルネサンス時代のように経営や芸術、人文学が調和を成してこそ革新を実現できる」ということに気付いたからだと言う。
長年の夢を成し遂げるため、16日、イタリアへ旅立った。フィレンツェ、ミラノ、ヴェネチアの遺跡地や美術館を歩き回りながら、旅行の過程を直接ビデオカメラに収録し、ドキュメンタリーを作る計画だ。国内大学の人文学教授らが同行し、当地の専門家たちにも助けられている。李社長は、「この過程で創造経営のためのインスピレーションを得て、21世紀における韓国のルネサンスのための青写真も提示したい」と話した。
トンイルレナウンのCEOのソン・ムンヨン代表は、最近結婚25周年の銀婚式を迎えた妻に思い出になる最高のプレゼントを贈りたかった。ソン氏が用意したプレゼントは、妻の好きなサイモン・ラトル指揮のベルリン・フィルハーモニーオーケストラの10月30日付の公演チケット。ソン氏は、一緒に公演を鑑賞した後、妻にサイモン・ラトルと個人的に会う「特別な経験」までプレゼントした。
KTのクォン・スンチョル・ネットワーク研究所長(常務)の子どもの時の夢は、戦闘機に乗って青い空を飛び回る操縦士だった。「年を取っても、中年になっても夢を一度も忘れたことがない」というクォン常務は、とうとう年明け元旦に夢を叶える。29日、豪州へ行って、当地の戦闘機体験観光専門会社の「ジェットライド」で搭乗教育を受けた後、年明け元旦に、実際、戦闘機に乗り込む計画だ。クァク氏は、「戦闘機に乗って、新年の日の出を見ながら、私と家族、そして会社の新しい跳躍を祈るつもりだ」と話した。
ここに紹介した事例は、いずれも三星(サムスン)カードの「私の人生の最高の願い」プロジェクトが進められているCEOの願いだ。三星カードは、三星経済研究所のCEO会員225人を対象に「私の人生の最高の願い」の応募を受けて、9人の願いを叶えてあげるプロジェクトイベントを実施している。最近、年会費200万ウォンのVVIPカード「ラウム」を販売し始めた後、このカードならではの特別なグローバル・コンシェルジュ(個人秘書)サービスを広報するために、このようなイベントを企画した。グローバル・コンシェルジュは、国内はもとより、海外で旅行・文化・スポーツ・教育・買い物に関連し、お客さんが要求した一対一のサービスを行うのが特徴。
韓国のCEOはどのような願いを持っているだろうか。応募したCEO225人のうち40%が、「仕事が忙しくて面倒が見れなかった家族と一緒に過ごしたい」とし、銀婚式や家族旅行などの願いを叶えてほしいと注文した。19%は、戦闘機搭乗、ヒマラヤ登頂、南極探検など、挑戦や冒険と関係のある願いを挙げた。応募者たちは、「激務やストレスに苦しめられて、ずいぶんと情熱が冷めた。情熱を再び呼び戻す機会を持ちたい」と口を揃えた。
恵まれない人たちを考えるCEOも多かった。16%が障害児童演奏団の海外公演の支援、アフリカ奉仕活動のような社会奉仕を最高の願いだと答えた。6%は、忙しい日程のため、いつも心の中にしまっておいた習い事の機会を持ちたいと話した。特に、サクソフォン演奏のように学生時代から習いたかった楽器が習いたいとしたCEOが多かった。
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