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[オピニオン]オバマと韓米FTA

Posted October. 29, 2009 08:54,   

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今年、バラク・オバマ米大統領は、韓米自由貿易協定(FTA)について、次のような発言を残した。「韓米FTAについて、李明博(イ・ミョンバク)大統領が尽力していることは十分承知している。この問題の進展に向けた強い意志を持っている(4月の韓米首脳会談)」。「7大交易国である韓国とのFTAは、韓米両国民のための繁栄を強化し、増進するだろう(5月、韓悳洙在米大使の任命状を受け取った際)」。韓米両首脳が6月発表した「韓米同盟に向けた共同ビジョン」にも、「強い両者間の経済や貿易、投資関係を認識し、引き続き強化していくつもりだ。韓米FTAにより、このような関係をさらに強化できることを認識し、今後の方向付けに向け、一緒に努力していくことに合意した」という内容が盛り込まれている。

◆オバマ大統領の発言が上辺だけのものでなかったら、今頃、韓米FTAを巡る批准は相当、進んでいるべきだ。ところが、韓米FTAへの署名後、2年4ヵ月が過ぎても、これといった進展はみられない。米紙ウォールストリート・ジャーナルは27日付の社説で、「オバマ大統領は、韓米FTAへの批准に向け、何もしていない」と指摘した。オバマ政権の言動は、相当前に国会に批准同意案を提出した韓国政府とも対比される。

◆米国世論が、韓米FTAの批准に好意的であることが分かった。米通商代表部(USTR)が今年7月、FTAに対する米業界の意見を収集したところ、寄せられた288件中92%が批准に賛成だった。彼らはFTAが米経済の活性化はもとより、韓米の安保や外交関係にも役立つとして早急な処理を促した。にもかかわらず、USTRのウェンディ・カトラー代表補は最近、自動車分野を取り上げ、再交渉への未練をちらつかせている。特定産業への気兼ねから、韓米FTAを遅らせる姿勢は正しくない。

◆オバマ大統領は、来月17日から18日にかけてソウルを訪問する。氏がFTAを巡りどのようなカードを切り出すか気になる。韓国政府は、アフガンへの復興支援団を保護するため、兵力の派兵計画を近いうちに発表する予定だ。国際平和の定着に向け、貢献や韓米同盟や米大統領の初訪韓を配慮して下した決断だ。ブッシュ前大統領は、「韓米FTAは、政治同盟を固めるセメントの役割を果たすだろう」と主張した。オバマ大統領の思惑が知りたい。

方炯南(パン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com