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姜萬洙と尹増鉉、「ダブルディップ」巡り論争

姜萬洙と尹増鉉、「ダブルディップ」巡り論争

Posted October. 14, 2009 08:54,   

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姜萬洙(カン・マンス)大統領経済特別補佐兼国家競争力強化委員長(前企画財政部長官)は13日、全国経済人連合会の招聘講演で、「ダブルディップ(景気回復後の再度低迷)は避けられない」と明らかにした。これは前日、企画財政部(財政部)への国政監査の席で、尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)財政部長官が、「来年以降、成長の勢いは緩やかに持続され、ダブルディップに向かうという予測は多くない」と述べたことと、全く逆である。李明博(イ・ミョンバク)政権の第1期と第2期経済チームのトップによる景気予測が食い違っている。

2人の見解の違いが、明らかになったのは今回が初めてではない。7月には尹長官が、減税基調の後退を示唆する発言を相次いで発し、現政府による減税政策作りを行った第1期経済チームと微妙な対立が起きた。それ以来、尹長官が、「減税政策の基調は不変」という見解を示したことを受け、解決されたものの、今度は経済状況や予測を巡り、互いに異なる見解を示している。

●姜萬洙「W」、尹増鉉「√」

同日、姜特補の発言には、韓国経済への苦言が多かった。姜特補は、「出口戦略(ExitStrategy)を使うことになれば財政効果がなくなり、不況を招くことになる。一方、使わなければ、インフレの問題が生じるだろう」と主張し、出口戦略とは関係なく、景気の曲線は「W」字を描くダブルディップに見舞われるだろうと警告した。また、「世界経済は決して、過去の水準に戻ることはできない」とし、「少なくとも、2年間は現在の不況が続くだろう」と見込んでいる。

このような発言は、尹長官による景気予測とは、相当な違いを示している。尹長官は、13日の国政監査の場でも、「姜特補によるダブルディップへの予測により、長官の見解が変わったのでは」という与党ハンナラ党の李惠鎡(イ・へフン)議員の質疑に対し、「いいえ」と言い切った。尹長官は先月17日、外国メディア記者クラブとの懇談会では「ナイキ文様(最後のところが少し上がる半分ぐらい傾いたL字)、または、数学の「ルート記号(√)」の形の景気曲線を示したことがあり、姜特補によりさらに楽観的な見通しである。

●ウォン安ドル高効果の見解にも違い

企業業績を巡る見解の差も明らかになった。姜特補は、「三星(サムスン)電子や現代(ヒョンデ)自動車は、ウォン安ドル高の効果がなかったら、四半期の利益は史上最高の黒字ではなく、最高の赤字を記録しただろう」とし、「我が国が経済協力開発機構(OECD)加盟国の中では、唯一、四半期のプラス成長を記録したことも、企業投資によるものではなく、ウォン安ドル高や財政効果によるものだ」と指摘した。さらに、「アーニング・サプライズ(驚くべきよい業績)ではなく、マイナス・サプライズ(驚くべき赤字)が我々の現状だとし、産業の構造調整や労使関係の合理化を進めるべきだ」と強調した。一方、尹長官は12日の国政監査で、「ウォン安ドル高が、企業の採算性改善に貢献したとはいえ、それが全てではない」と語った。

姜特補が、尹長官とは異なる見解を明らかにしたことを巡り、専門家らは、「今の経済チームが、耳を傾けるべき内容が多い」という反応を示した。特に、最近、景気回復が見えつつあり、産業における構造調整への切迫感が薄れ、労使関係の合理化もなかなか進まないことへの警告として、受け止めるべきだと解釈している。



cha@donga.com nex@donga.com