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オバマ大統領、黒人団体で「黒人の意識転換」を促す

オバマ大統領、黒人団体で「黒人の意識転換」を促す

Posted July. 18, 2009 08:14,   

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バラク・オバマ米大統領(写真)が、自分を大統領に押し上げた1等功臣である黒人コミュニティに投げかけた第一声は、「ありがとう。でも責任感を持って欲しい」だった。

オバマ大統領は16日、ニューヨークで開かれたNAACP(National association for the advancement of Colored People=有色人種の地位向上のための協会)創立100周年の記念式典で特別演説を行った。就任後6ヵ月が過ぎ、黒人社会を相手に行った初めての演説だった。

オバマ大統領は、「民権指導者らの勇気や活力、犠牲が今のこの場の私を作った」と感謝を表し、少数人種の置かれている現状を指摘した。

「もはや米国に差別など存在しないと言いたい誘惑を感じるかもしれない。実際、今日より差別の少なかった時代はなかった。しかし、過ちを犯してはならない。差別の苦痛は依然感じられる。同様の仕事をしても、ほかの人種や男性より、依然低い賃金を受け取る黒人女性によって、歓迎されていないと感じるラティーノらによって、跪いて祈りを捧げた理由だけで疑われるムスリムによって、同性愛者らによって…」

そのうえで、「全ての人種が経済危機に晒されたが、もっとも失業率の高いのは黒人だ。医療保険を持っておらず、病気に一番苦しまれているのも黒人だ」と話した。この2年間、人種問題を巡って大変慎重で遠まわしの表現だけを選んで使ってきた大統領としては、異例の強い表現だ。

さらにオバマ大統領は、「教育は不平等に立ち向かうのにもっとも強い武器だし、チャンスをつかむのに最善の道だ」と強調した。黒人の父母たちに向けては「責任を持ちなさい」と言い、「自宅からXボックス(ゲーム機)を無くし、子供らの就寝時間を管理しなさい。保護者会に参加して、本を読み上げ、宿題を助けなさい」と訴えた。そして、「子供たちに大きな夢を持たせなさい。子供たちに、ラッパー(rapper)だけでなく、科学者や技術者、医師、教師、最高裁判官、大統領になりたいという願望を抱かせなさい」とも語った。

青少年たちに対しては、「君が黒人なら、犯罪やギャングの環境の中で育つ可能性がより高い。スラム街に住んでいるのなら、富裕層の町に住む子供たちは経験しなくても済むような挑戦に直面することだろう。しかし、それが悪い成績や授業をサボる理由にはならない。教育を諦める理由にもなり得ない」と言い、「誰も君の運命を書き残していない。君の運命は君の手にかかっている。忘れるな」と意識の転換を促した。

オバマ大統領はこれまで、第3世界の貧困や低開発など、国際懸案問題に対しても、「米国は積極的に手助けするつもりだが、関係当事国も責任感を持って問題の解決に取り組むべきだ」と促してきた。



sechepa@donga.com