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ファッション業界の2世たち、継ぐのは自己流の「情熱」

ファッション業界の2世たち、継ぐのは自己流の「情熱」

Posted June. 22, 2009 08:44,   

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韓国の代表的なファッション企業の2世が集まって作ったバンド「四五七(サオル)会」。バンドの名前を聞いて、ファッション業界の従事者であるだけにファッションと関わりのある奥深い意味があるとばかり思っていた。しかし、後になって1970年代生まれのメンバーらの出生年度の後ろの数字を取って作ったという話を聞き、「何だこりゃ」と思った。

実は、バンドもメンバーらが知り合ったのは3年も経っていない。家業を受け継がねばならないという同じ責務とファッション産業に対する彼らの熱情はバンド結成につながった。ハンセ実業の創業者・金東寧(キム・ドンニョン)ハンセイエス24ホールディングス会長の息子の金ソクファン・アイスタイル24理事(35)、トムボイの創業者・故崔炯魯(チェ・ヒョンロ)会長の息子の崔ジョンヒョン・トムボイ代表(35)、ハンドソムの鄭在鳳(チョン・ジェボン)会長の息子の鄭ヒョンジン・ハンドソム理事(35)、スぺリアの金貴烈(キム・グィヨル)会長の息子の金デファン・ワイドホールディングス代表(34)、サムジの千浩均(チョン・ホギュン)代表の息子の千ジェヨン・サムジマーケット室長(32)が「四五七会」のメンバーだ。

5人のメンバーの中で金ソクファン・アイスタイル24理事と千ジェヨン・サムジマーケット室長の2人を18日、ソウル永登浦区汝矣島洞(ヨンドゥンポグ・ヨイドドン)のハンセ実業本社で会った。

●父親の力を背負った成功はお断り!実力で勝負する

サムジのアパレル事業部のサムジ・マーケットを担当している千室長が記者に渡した名刺には京畿道光州市(キョンギド・グァンジュシ)にあるサムジ物流センターの住所が書かれていた。千室長は、「アパレルビジネスをするためには物流から知らなければならないという父親の教えに従って、昨年の初めごろから1年間物流センターで仕事を学んだ」と話した。

大学を卒業する時までも千室長は、「家業」には全く興味がなかった。米ニューヨーク視覚芸術大学で美術を勉強したのも父親の会社とある程度距離を置くためだった。千室長は、「しかし、息子としてサムジに力を貸さなければならないという負担から自由になれなかった」と話した。彼はアパレル事業の他にも広告企画と映画事業にも参入した。ファッションは単に服ではなく、文化を売る行為であるだけに、幅広いジャンルの文化とファッションの間の疎通が彼の主な関心事だ。

金理事は、米ジョージワシントン大学(学部は経営学、大学院はコンピューター工学)で勉強した経験を生かし、オンラインショッピングモールのアイスタイル24とオンライン書店のイエス24の公演・映画事業部のENT24を担当している。アイスタイル24の親企業であるハンセ実業は、1年に8500億ウォン分の衣類をポロ、ギャップ、ナイキなど、米国有数のブランドにODM(相手先ブランドによる設計・製造)の方式で輸出する中堅のアパレル会社だ。

世間ではセレブな父親のおかげで、ばら色の未来が展開されていると言われているが、息子だからと言って父親の成功にただ乗りできるわけではない。金理事は、「果たして父親ぐらいにできるだろうかという悩みは持ち続けている」とし、「先進的な流通技法を導入し、家業をさらに発展させてみたいという考えがある」と話す。彼は「速度」を重視する若者層のニーズに応えるため、化粧品と衣服を注文した当日に届けてもらえる配送システムを整え、ニッチマーケットへの攻略にも乗り出した。図書で配送ノウハウを持っているイエス24の支援を受けてもよいはずだが、父親の金東寧会長は徹底した独立経営を維持させた。金理事は、「京畿道坡州市(パジュシ)にある物流センターもイエス24と別々に運営している」と話した。

●ファッションは高付加価値産業

父親代とは打って変わったファッション環境も乗り越えなければならない大きな課題だ。千室長は、「ファーストファッション(流行を速く取り入れた服)がもたらした多品種少量生産の時代に合わせ、国内のファッションブランドがどれほど画一性から脱皮し、それぞれの個性を生かしながら競争するかが重要な時期に来ている」と話した。

2人はまた、自らに対する自負心を育てるのがファッション産業の発展において最大の課題だと口を揃えた。金理事は、「ファッションは1970、80年代、半導体に劣らない高い付加価値産業であったし、今も十分に成長可能性の高い産業だ」と話す。

衣類売り場にハングルを取り入れたインテリアを披露したりもした千室長は、「有名な海外ブランドに攻め込まれ、国内ファッションブランドが大きくい縮している状況で、韓国ファッションが世界に飛び込むためには韓国らしいものに対するさらに具体的な悩みが必要だ」と話した。



wiseweb@donga.com