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[オピニオン]国会議員のロビイスト

Posted June. 13, 2009 07:28,   

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ロビイストは特定集団に代わって、政策や律法に影響を及ぼすことを目的に、政策立案者や政党、国会議員を相手に活動する人を指す。もちろん報酬を受け取る。一部の先進諸国ではこのようなロビーが合法となっている。しかし、事前に登録しなければならず、誰のため、どのような活動をするかまで、届け出なければならない。米上院や下院は、登録されているロビイストだけでも3万5000人に上り、未登録者まで含めると10万人あまりが活動している。彼らがロビーの見返りとして受け取る金額は年間15億ドル(約1兆ウォン)に上り、そこそこのグローバル企業の年商を優に超える。

◆英国では1990年代の中頃、このようなエピソードがあった。有名週刊誌の記者らがダミー会社を作り、500人以上の下院議員を相手にロビーに乗り出した。一種のおとり取材だった。その結果、2人の議員がはまった。下院で同社の利益を代弁する発言をする代わりに、数百万ウォンずつを受け取ったのである。全てのことがあますところなく報じられた。二人の議員は数ヶ月間、登院禁止や減給処分を受けた。ロビーを受けたところまではよかったものの、議会に合法的に届け出なかったという理由からだった。

◆わが国でも第17大国会の際、ロビイストを合法化しようという動きがあった。法案までまとまり、討論会も開かれた。影ではびこっているロビーを、いっそのこと明るみに出して、不正や汚職を食い止めようという趣旨だった。しかし、現実に合わないという否定論に押され、本格的に公論化されなかった。弁護士団体も躍起になって反対した。我々の場合、依然としてロビーは不法の領域だが、いたるところでロビーが公然と横行している。国会での農業改革や学習塾への規制、法科大学院(ロースクール)の話が持ち上がるたびに、目だって片方の肩だけ持つ議員が多いのも、もしロビーのためではないか分からない。

◆民主党の全賢姫(チョン・ヒョンヒ)議員が代表弁護士となっているD法律事務所が、国民健康保険公団を相手に起こした複数病院の薬剤費返還訴訟を全て請け負ったという。総訴訟額318億ウォンのうち、313億5000万ウォン(98.6%)分を引き受けた。全議員は、医療関連政策や法律を扱う国会の保健福祉家族委員会所属である。全議員はほかの人に代表職を渡したものの、まだ整理がついていないだけであり、自分はこのこととは無縁だと主張したが、D法律事務所がたまたまこれだけの多い訴訟を引き受けたとは思えない。国会議員になってからも引き続き弁護士活動ができることも論議の種だが、弁護士議員らのパワーが強いせいか、皆、見てみぬ振りをしている。

李進寧(イ・ジニョン)論説委員 jinnyong@donga.com