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[オピニオン]4年ぶりの「バイ・コリア」

[オピニオン]4年ぶりの「バイ・コリア」

Posted May. 25, 2009 03:00,   

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韓国経済が通貨危機の衝撃から脱し始めたのは1998年第4四半期だった。上辺だけ見れば、大規模な構造調整のあおりを受け、大勢の人が路頭に追い出された時期だった。しかし、「不況型黒字」を受け、景気の下降の勢いは減速し、急落した株価やウォン安ドル高が値上がりしたことを受け、金融市場には温かい風が吹き始めた。外国人の株の買い付け限度の撤廃を受け、身動きの幅が大きくなった外国人投資家らは、低評価された韓国株を買い入れた。いわば、「バイ・コリア(Buy Korea)」だった。

◆やや上下はあったものの、04年上半期まで続いたこの傾向は、同年下半期から変った。外国人らによる「セール・コリア(Sell Korea)」は、グローバル経済危機が本格化し、我が証券市場が恐怖やパニックに陥った昨年の下半期まで続いた。韓国の「生半可な専門家」らは、株価総合指数(コスピ)は500ポイント台をすぐにでも割り込むだろうと脅かした。しかし、米投資専門家であるジム・ロジャーズは、悲観論がみなぎっていた昨年10月、韓国経済や証券市場の「明け方」を見込んで、韓国株を買い付けた。当時、ロジャーズは、「今、投資すれば、4、5年後には大きな収益を手にするだろう」と語ったが、最近のコスピは1400ポイント台を上回り、7ヵ月ぶりで約50%も値上がりした。周辺の空気に振り回されない本物の専門家の実力を見せ付けたのである。

◆ロジャーズよりタイミングは遅れたが、外国人らが再び韓国証券市場に殺到している。3月初頭から今月21日まで、外国人による株の買い越し金額は8兆2000億ウォンを超えている。ウォン安ドル高や企業各社の努力のおかげで、3、4月の2ヵ月間連続して、韓国の貿易収支は史上最高値を更新した。外国人らは、韓国の企業業績やマクロ経済指標も、ほかの国々と比べて相対的によいと判断している。外国人らはさらにウォン高ドル安が進めば、為替差益も期待できる。

◆4年ぶりに再現された外国人による「バイ・コリア」が本格的な傾向となるかどうかは、まだ予断を許さない。グローバル経済や韓国経済の回復振りが予想より遅れたり、韓国の政治・社会的な不安が大きくなれば、外国人投資家らはいつでも、引き潮のように離れるだろう。「個人投資家」らは、遅れて追従しては、失敗しかねない。韓国証券市場が、韓国内外の投資家らに引き続き魅力的な市場として残れるよう、企業や政府、社会が共に努力すべき時期に来ている。

權純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com