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[社説]李明博政権も荒れる大学に天下り学長か

[社説]李明博政権も荒れる大学に天下り学長か

Posted April. 01, 2009 08:32,   

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教育科学技術部(教科部)の高官が京畿(キョンギ)大学の新しい学長の選出に関与し、圧力をかけたという疑惑が提起された。京畿大学は04年、大学のオーナーである孫鍾国(ソン・ジョングク)学長(当時)が予算横領で有罪判決を言い渡され、学校運営から手を引いた後、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府が派遣した腰掛理事の体制で運営されている。李太一(イ・テイル)現学長が13日、次期学長選を控えて、学長選に名乗りを上げると、教科部の厳尚鉉(オム・サンヒョン)学術研究政策室長が李学長と会って「学長候補からの辞退」を働きかけたという証言が出た。厳室長がハンナラ党議員出身のH氏を次期学長に座らせるという話まで李学長にしたという。

李学長は03年に当時のヨルリン・ウリ党の共同議長を務め、04年には前政権が任命した同大学の腰掛理事によって選任された「盧武鉉コード」の学長に分類される。前政権の「天下り学長」が連続して学長を務めるというのも図々しく思われる。しかし、それより滑稽なのは、私学に対する李明博(イ・ミョンバク)政府の認識と対応が、私学を踏み潰した盧政府と驚かされるほど似ていることだ。

一部の教授らは、教科部の職員が学長選を控えている同大学を頻繁に訪問していると証言している。厳室長が「次期学長」として取り上げたというH氏は、1次審査を通った6人の学長候補の中に入っている。教科部の高官が身を乗り出して、李学長を立候補を断念させ、特定人物を就かせる「天下り工作」が着々と進んでいるということだ。私学をオーナーから奪って左派勢力に渡し、私有財産権を深刻に侵害した前政権と、今の政府はいったい何が違うのかと思わせるほどだ。

政府が、不祥事が発覚した大学を政府の持ち物のように背後から操るようなことは尚志(サンジ)大学でも発生した。オーナーの不正が明るみに出て以来、この大学を16年間も運営している腰掛理事たちは前任理事の意見を聞くプロセスを無視し、勝手に正理事を選出した。こうなると、オーナーは大学を奪われることになる。一方的な正理事の選任決定は、07年、最高裁判所から無効判決を言い渡されている。これを受け、昨年6月、腰掛理事らの任期が終わった後、現在は理事会がない状態にもかかわらず、教科部は先日、新学長を選出できるように手を加えた。この措置は法的に問題がある変則である。

さらに深刻なのは私学を政府のご機嫌に合わせて操る旧態が消えていないことだ。政府は荒れる私学の処理で原則を守らなければならない。政府は大学への介入を諦め、まずは違憲的な私学法の再改正に取り組むのが筋である。