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[社説]「住民は死のうが生きようが」賭けをした金正日集団

[社説]「住民は死のうが生きようが」賭けをした金正日集団

Posted March. 19, 2009 09:51,   

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北朝鮮が、米国の食糧支援を拒否し、食糧配分の監視のため、北朝鮮に滞在中の世界食糧計画(WFP)および非政府救援団体関係者に退去を要請した。実に理解できないことだ。住民の食糧事情を考えれば、恥を忍んで、国際社会に手を突き出しても足りない状況で、どういう考えなのか。住民は死のうが生きようが、世界に向かって挑発し、虚勢を張る金正日(キム・ジョンイル)集団の誇大妄想的精神構造はどう見ても異常だ。

北朝鮮の意図については、様々な分析が出ている。対北朝鮮政策でブッシュ政権より融和的だと信じていたバラク・オバマ政権が、韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ」を強行し、北朝鮮のミサイル発射計画に強い警告メッセージを送っていることへの抗議の表れかもしれない。ミサイル発射による国際社会の制裁に備え、あらかじめ先手を打ったという見方や、食糧配分の監視に対する不満を示したという分析もある。理由が何であれ、住民の生存権を剥奪する反人倫的な挑発行為だ。

今、北朝鮮の食糧難は、数十万〜数百万人が餓死した90年代半ばほどではないが、かなり深刻なレベルだ。今年の独自の穀物供給量は、多く見積もっても420万トンで、最小需要量520万トンにはるかに及ばない。一部地域では、住民が1年の食糧として3ヵ月分だけが支給され、粥で食いつないだり、食事を抜くことも多いという。国連人権委員会のヴィティット・ムンターボーン北朝鮮人権特別報告官は、「870万人の住民が、深刻な食糧不足を経験している」と指摘した。米国が昨年5月、1年間にわたって50万トンの食糧支援を約束したのも、このような理由のためだ。しかし、北朝鮮はこれまで拒否した。

北朝鮮は、「先軍政治」だの「強盛大国」だの叫び、天文学的な金を投じ、核兵器を作り、ミサイル実験発射を準備している。「花より団子」だ。住民が飢える強盛大国が、何の意味があるというのか、実にもどかしい政権である。

金総書記は昨年末、南浦市(ナムポシ)の千里馬製鋼連合企業所を訪れ、食堂の暖房がきいていないことを指摘し、「食堂が寒ければ、いくら栄養価の高い食事をしても無駄だ」と言い、幹部を叱咤したと、平壌(ピョンヤン)放送が最近、報じた。人間が寒さよりも耐え難いのが空腹だ。外国の食糧援助を投げ捨て、食堂の暖房を云々することは、北朝鮮住民を欺く偽善であり、ショーである。