韓国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)交渉妥結が、差し迫った。双方は今月下旬、ソウルで開かれる8回目の交渉で、いくつかの争点について最終的な調整を経て、4月初め、英国ロンドンで妥結を宣言する可能性が高いという。EUは中国に次ぎ、韓国にとって2番目に大きい貿易相手だ。EUとのFTAは、我々にとって米国とのFTAに劣らないほど意味が大きい。
韓国とEUは、自由貿易協定の合意により、経済発展の新しい機会を得るようになった。韓国は、人口5億人と14兆1900億ドルの経済力を持つEU市場に、事実上、域内国家と同等の資格で参入できることになる。さらに、多くの国々とのFTA交渉に弾みが付き、対外信頼度が向上する効果も期待される。EUは韓国市場だけでなく、中国と日本進出の拠点を確保し、国際舞台で経済的な発言力が大きくなるものとみられる。
世界的な経済危機以後、世界の随所で保護貿易主義の兆しが見え始めている。しかし、今の経済状況が厳しいからと言い、各国が先を争うようにカギをかけると、共倒れが懸念されるだけだ。1929年、米国発の世界大恐慌以後、広がった保護貿易主義が世界経済をさらに厳しくし、一部国家の全体主義化を煽ったのが、第2次世界大戦の一つの要因になった歴史を忘れてはならない。韓—EUFTAが保護貿易主義に歯止めをかけ、国際通商秩序で、自由貿易の重要性を改めて認識させる契機になってほしい。
韓—EUFTAは、韓米FTAの議会批准に消極的な態度を示している米国のバラク・オバマ政権と議会を圧迫する効果があるという予測も出ている。米政府と議会は、韓米FTAを原案通り批准して発効させるのが、両国経済は勿論、世界経済のための最善の選択であることを認識しなければならない。通商代表部(USTR)を通じ、再交渉の必要性を暗示するような態度は、オバマ政権に対する韓国国民の信頼を落とす。
韓国国会も米国の動きを注視しつつ、これ以上は消耗的な論争に明け暮れず、与野党が共に批准同意案の処理や関連立法の準備に取り組まなければならない。政府も対米説得と批准、そして、その後続作業に万全を期すべきである。






