15日夜(現地時間)、米ニューヨーク州のハムステッド市にあるホフストラ大学のキャンパス。
大統領選挙の第3回テレビ討論が終わった瞬間、立ち上がって拍手喝采を送ったある共和党の支持者は、「もう本当に時間がない…」と言って、ため息をついた。
投票日を20日後に控えて開かれた同日のテレビ討論は、大統領選レースの最終決戦の場に挙げられてきた。バラク・オバマ民主党候補とジョン・マケイン共和党候補は、予想どおり、3回の討論の中で最も熾烈な攻防を繰り広げた。しかし、決定的な一発やミスもなく、ほぼ引き分けに近かった。
討論後、民主党の戦略家たちは、「マラソンで言えば、スタジアムに先に入ったオバマが、2位の候補と一定の間隔を維持したままゴールに向かって走っている状態」と喜んだ。
しかし、「カムバック・キッズ(come back kid)」というニックネームの「起き上がりこぼし」マケイン候補が、死力を尽くした追撃戦をするものとみえ、「ブラッドリー效果」をはじめとする変数も残っていることから、勝負が終わったと断定できないという意見も多い。
●…予想どおり、マケイン候補は、すべてを注ぐように積極的な攻勢に出た。オバマ候補は、90分間、防御に重点を置きつつも、冷静さを失わなかった。
ワシントンポストは、「マケインは3回の討論の中で最もよかったが、オバマも有権者が国家指導者に期待する資質と判断力を有していることを見せつけた」と評価した。
しかし、オバマ候補は時々、マケイン候補が攻撃的な発言をし、オバマ候補が実際に言っていない言葉を引用した時は、呆れたように失笑する姿をしばしば見せた。
●…討論では、両候補間の根本的な路線の違いが明確に現われた。オバマ候補は、「95%の米国人に対して減税する」と約束し、マケイン候補の企業に対する減税の公約を攻撃した。
マケイン候補は、「富の拡散(spreading the wealth)」の重要性を強調し、オバマ候補のすべての計画は「階級戦争(class warfare)」に基づいていると批判した。
この討論の中で、「ジョー・ウィゼルバーガー」という配管工が主人公として浮上した。ウィゼルバーガー氏は、オバマ候補が12日、オハイオ州トレドを訪問した時、減税政策をめぐって討論した平凡な市民。
マケイン候補は、「自分の店が持ちたくて、毎日10〜12時間働いたジョーのような人は、オバマの公約どおりなら、増税のために事業ができなくなる」と主張した。
さらに両候補は、ウィゼルバーガー氏と2人で話すようにカメラに向かって、「ジョー、私はあなたに…」といった話法で話しかけた。ジョー(Joe)という名前は、米国で平凡な人を指称する表現としてもよく使われる。
●…韓米自由貿易協定(FTA)をはじめとする自由貿易政策をめぐっても、舌戦が繰り広げられた。
オバマ候補は、「韓国は数十万台の自動車を米国に輸出するが、米国は、4000〜5000台の自動車を売るのに止まっている。これは、公正な自由貿易ではない」という従来の主張を繰り返した。オバマ候補の韓国関連発言は、数ヵ月間、助詞一つ違わず繰り返されている。
さらに、「私たちは、米国の企業家と労働者の利益を擁護し、不公正なFTAの是正を要求できる大統領を必要とする」と強調した。
これに対してマケイン候補は、韓米FTAについて直接言及しなかったが、「オバマ候補は、各地域の米国の最大友好国とのFTAには反対しつつ、テロ組職を支援してきたチャベス(ベネズエラ大統領)のような人と無条件に対座しようとしている」と非難した。
●…最近、共和党の遊説会場で、オバマ候補を「殺してしまえ(Kill him)」という叫び声があったという主張も提起された。
マケイン候補は、オバマ候補の支持者であるジョン・ルイス民主党下院議員が、「マケインーペイリン候補を人種差別主義者」と攻撃したにもかかわらず、オバマ候補がこれを否定しなかったと批判した。
するとオバマ候補は、ルイス議員の発言は、ペイリン州知事の遊説で一部の聴衆が、「オバマはテロリストの友人」と言って、「殺してしまえ」と叫んだにもかかわらず、ペイリン州知事がこれを制止しなかったことによるものだと答えた。
これと関連して、大統領候補の警護機関である財務部秘密検察局は15日、ペンシルバニアとフロリダ州の共和党の遊説で、「殺してしまえ」という叫び声があったというメディア報道によって調査に着手したが、実際にそのような表現があったという確認は取れなかったと明らかにした。
●…この日の討論では、ヒラリー・クリントン上院議員が大統領選挙で占める比重が再び強調された。
マケイン候補は、3000億ドルを投じて、庶民の不良債権ローンを政府が買い取るという自身の公約を説明し、「これは、これまでクリントン議員が主張していたことでもある」と述べた。
AP通信によると、マケイン議員は先月24日、クリントン議員に電話をかけ、クリントン議員が党内選挙の期間に出したサブプライム問題の対策について、「非常に魅力的な内容だ。もっと知りたい」と言ったという。その後、マケイン候補はヒラリー議員の対策と似た対策を出している。
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