週末や休み、セール期間にソウルの大型デパート周辺の道路は、車で埋め尽くされる。デパート駐車場に入ろうとする乗用車の列が3、4の車路のうち、2、3の車路を占めるため、通過する車が容易に抜けることができない。警音機の音や険しい言葉がごった返しになる。ソウル中区小公洞(チュング・ソゴンドン)のロッテ及び近くの新世界(シンセゲ)デパート、松坡区蚕室洞(ソンパグ・チャムシルドン)のロッテワールド及びデパート、江南区三成洞(カンナムグ・サムソンドン)のCOEX及び現代(ヒョンデ)デパート周辺が、特に深刻だ。
◆ソウル市は69の大型建物を「交通混雑特別管理施設物」に決め、まず10ヶ所で来年3月からデパート顧客などに混雑通行料4000ウォンを課すことにした。今年の下半期に乗用車曜日制を試験的に実施し、前より車が30%以上減らなければ通行料を課すというのだ。この実験が成功すれば、全体69ヶ所に拡大する計画だ。このような格別の対策なしには、該当地域の交通問題を解決する手がないとソウル市は判断しているようだ。インターネットでは賛否両論が熱い。
◆賛成する人の多くは「たった4000ウォンなのか。1万ウォンぐらいじゃないと効果がない」とし、さらに強い措置を促している。一方、該当の建物がすでに交通誘発負担金を納めているにも二重で課すことは、行政便宜を優先する行き過ぎた規制という批判もある。デパート周辺の裏面道路に不法駐車が横行する「バルーン効果」が生ずるという恐れの声もある。デパート側は「主に中流層以上の顧客が4000ウォンのために重いショッピングバッグを手に持って歩いて出ることはないはず」と述べる。消費活性化による経済立て直しに反するという意見もある。
◆混雑通行料は事実上懲罰に近い、レベルの低い対策という批判が多い。デパートが顧客に謝恩品として通行料を与える変則を使う可能性が高いため、今度の対策は実効性がほとんどないものと予想されている。かえって2001年に在来市場、運輸会社の反発によって禁止されたデパートのシャトルバス復活を試みたほうが良いのではないか。シャトルバスの規制を通じ在来市場と自営業者を持ち直そうとした政策はこれといった効果もなかった。乗用車の利用顧客に4000ウォンを課すより、大衆交通を利用する顧客にインセンティブを与える案が良いのではないか。
陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com






