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「拍子の合わない一言で」金融市場は乱高下

「拍子の合わない一言で」金融市場は乱高下

Posted March. 27, 2008 08:13,   

「今、急を要するのは、物価を抑えることだ」(李明博大統領)

「大統領が『成長よりも物価が先だ』と話したかのように報じられたが、これは事実と異なる」(姜萬洙・企画財政部長官)

「最近、ウォンに対するドル相場が1030ウォンまで進んだが、これは一度天井をテストしてみたまでだ」(李成太・韓国銀行総裁)

成長や物価、為替相場、金利などについての経済政策首脳部の突発的な「一言」が出るたびに、市場は乱高下している。最高位の当局者たちはそれぞれ自分の合理的な論理や所信をもって主張を展開しているはずだが、食い違った言葉が繰り返されるたびに、金融市場はそのしわ寄せをまともに受けている。

姜萬洙(カン・マンス)長官は先月29日の就任以来、為替の主権論者で成長論者の名にふさわしく、直接、間接に市場に明確なメッセージを投げかけてきた。一言で言えば、物価よりも成長や経常収支のためにウォン安や金利の引き下げが必要だということだ。市場は直ちに反応を示した。為替相場は高騰し、市場金利は下落の勢いを示した。

しかし、成長よりも物価に気を使うべきだという反論が相次ぎ、大統領は22日、議論に終止符を打つような発言を行った。「いま、我々が早急に政策を展開しなければならないのは、物価を抑えることだ」。

ところが姜長官は25日夕方、ある講演の席で、このような解釈は間違っていると主張し始めた。氏は、「李明博(イ・ミョンバク)大統領が物価を成長より優先すると語ったかのように報じられ、為替市場での混乱が起きたが、これは事実とは全く異なる」と説明した。姜長官はまた、「10年前、経常収支は悪化したもののウォン相場が切り上げられ、通貨危機に見舞われたが、今の状況は(その時と)類似している」と述べ、金利引き下げや為替相場上昇の容認の必要性さえ力説した。

26日、崔重卿(チェ・ジュンギョン)財政部1次官も助け舟を出した。「韓国と米国との政策金利の差が2.75%まで広がっているが、国内外の金利の差が大きければ、外国資金が急激に入り込んだり、流れ出したりする市場の不安要因となりかねない」。

これをめぐって、「姜長官が大統領の言葉を覆した」「経済政策のコントロールタワーがなくなった」など、市場の解釈もさまざまだ。

市場は姜長官の26日の発言を、「大統領の発言を覆した」と受けとめた。しかし、財政部や大統領府の高位当局者たちの言葉を総合してみれば、姜長官の発言は、大統領府との深い調整の中で行われたものと見られる。

財政部の高官は、「22日の大統領の発言リストを分析してみれば、『いま、もっとも急を要する政策は物価であるが、7%の成長戦略も引き続き推進する』とはっきり出ている」と述べ、「ところが、市場では成長政策が後回しになったかのように受けとめており、姜長官はこれを正しただけだ」と説明した。

大統領の発言の正確な意図を再び強調したという意味だ。

大統領府当局者が、「郭承俊(クァク・スンジュン)大統領国政企画首席秘書官や金仲秀(キム・ジュンス)大統領経済首席秘書官が1日に2〜3回、随時に電話をするほど頻繁に接触を行っているので、姜長官が大統領の発言についての解釈を示しながら、大統領府の首席たちとの意見調整がなかったはずはないだろう」と話したこともある。

李東官(イ・ドングァン)大統領府報道官も、「大統領の発言が、成長より物価を重視するかのように報じられたが、これは大統領の本音とは少し違う」と説明した。

注目を集めるのは韓国銀行(韓銀)の反応だ。

李成太(イ・ソンテ)総裁はこれまで、「韓銀の最高の目標は物価の安定だ」「最近、ウォンに対するドル相場が1030ウォンまで進んだが、これは一度天井をテストしてみたまでだ」などの発言で、姜長官と対立してきた。

韓銀は、「金利を下げれば総需要を刺激し、輸入が増え、経常収支の赤字幅が増える」と、経常収支改善のためには金利を引き上げるべきだという主張を展開している。政策金利を0.25%引き上げれば、経常収支は3年間かけて年平均3億7000万ドル改善されるという実証データさえ示しもした。

為替政策についても、「原則として政府の固有権限だが、韓国銀行法によれば、韓銀は政府の為替政策について協議を行う機能を遂行するとなっている。物価安定のためには為替が安定しなければならない」という見方だ。

姜長官の発言が報じられた26日、ウォンに対するドル相場は前日より10.50ウォン高い986.80ウォンで取引を終えた。前日は李総裁の「天井テスト」発言で、ウォンに対するドル相場は20.9ウォンも急落した。政策当局者たちの食い違った発言が繰り返されるたびに、乱高下しているわけだ。

金利も同様だ。3年満期の国庫債の金利は、先週末の李大統領の物価重視発言で、金利引き下げへの期待感がなくなり、24日、0.11%上がった。

ある都市銀行関係者は、「当局者たちが調整済みではない発言を放ち、市場を安定させるどころか変動性をあおっている」と批判している。