
「ずっと疲れて眠気がさしたんです。近所の病院に行ったら、大きな病院に行ってみなさいと言われました。総合病院2カ所でも同じ診断を受けたので、結局、手術を受けました」
女子プロ・バスケットボール錦湖(クムホ)生命のカン・ジスク(28・198cm)は、河恩珠(ハ・ウンジュ、202cm、新韓銀行)が韓国へ来る前まで、最長身センターとして大活躍した。1997年、新韓(シンハン)銀行の前身である現代(ヒョンデ)に入団し、国家代表としても活動し続けてきたカン・ジスクは昨年8月、ブラジルで開かれた世界選手権大会に行って来てから、心臓の左右心室の間に穴が生じた心室中隔欠損判定を受けた。
手術後、少なくとも1年は休まなければならないという話に、当時の所属チーム新韓銀行から任意脱退選手で出た後、2カ月ほどはずっと横になっていた。幸いに回復ははやく、5月には、10年間所属していた新韓銀行の代わりに錦湖生命のユニホームを着た。
しかし、「第2のバスケットボール人生」を控えた彼女にまたも試練が襲って来た。カン・ジスクを苦しませた「病魔」が、お母さんの李ボクスン(57)氏を襲ったのだ。7月から、二度のヘルニア手術を受けたお母さんは、甲状線手術に脳腫瘍判定まで受けた。
「今シーズン、チームの開幕戦が10月28日でしたが、母はその前日、15時間にわたって脳腫瘍手術を受けました。競技が終わった後、集中治療室にいることを知りながらも、どうしても行くことができませんでした。チームも負けたし、私も上手くできなかったし・・・。母の顔を見たら涙が出そうで・・・」
カン・ジスクは幼い時から、お母さんととても仲が良かった。好物も好みも同じだった。4歳上のお姉さんよりも、もっと気が合ったという。
中学校2年生の時、背が180cmに近かったカン・ジスクがバスケットボールをすると言い出すと、お母さんは大変だからという理由で引き止めた。しかし、お母さんはカン・ジスクの最も心強い後援者になり、バスケットボール場に付いて行って応援した。そして、競技が終われば、「勝ったといって威張ることもないし、負けてもしょんぼりすることはない。平常心を保ちなさい」と言い、2mに近い娘の背中をたたいてくれた。
初競技で6分間走り無得点にとどまったカン・ジスクは、少しずつ昔の技量を取り戻している。3日には、今シーズン自分の最多である19得点をあげ、ウリィ銀行を撃破し、17日には8得点、8リバウンドで、元のチームであると同時に最強チームの新韓銀行を破るのに一助した。開幕戦から続けて3連敗をした晩年下位チーム錦湖生命は3位まで上って来た。
お母さんの脳腫瘍手術の結果は悪くなかった。しばらくは挙動さえできなかったお母さんは、退院して、実家のある群山(クンサン)で療養中だ。お母さんに言いたいことがあるか聞いた。
「ママ、数日前、竜仁(ヨンイン)で競技があった時、見に行きたいというママに来ないでと叫んだことごめんなさい。ちょっと車に乗るだけでも苦しいのに、そこまで来るのは無理じゃない。私も応援席に座って拍手しながら応援してくれるママに会いたいけど、我慢する。ママが元気になって再び競技場を訪れれば、私ももっと上手くできるはずよ。ママ、はやく元気になってね」
why@donga.com






