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米国とEUの経済委員会、アジアへの危機意識共有から誕生

米国とEUの経済委員会、アジアへの危機意識共有から誕生

Posted November. 12, 2007 06:16,   

米国と欧州連合(EU)は、アジアの浮上とともに急変する世界経済の流れに対応するため、手を結んだ。9日、米ワシントンで初めて開かれた米・EU間「汎大西洋経済委員会(TEC=Transatlantic Economic Council)」会議は、このほど、双方における経済協力への努力の信号弾として評価される。

世界最大の交易規模を誇る両地域では、経済主導権をめぐる神経戦も白熱していることから、今後の議論の結果が注目される。

▲「経済協力のための重大な試み」〓TECは、米国と欧州の貿易規制の緩和策を模索するために設置された機関。今年4月、ブッシュ米大統領とEU巡回議長であるドイツのメルケル首相が首脳会談で設置に合意した。

今回の初会議では、主に知的財産権をはじめ、企業投資、医薬品など規制緩和の問題について話し合いが行われた。米ホワイトハウスのアラン・ハーバード経済首席補佐官とEU執行委員会のグンター・フェアホイゲン副委員長が会議を共同主宰し、ヘンリー・ポールソン財務長官とスーザン・シュワブ米貿易代表部(USTR)代表ら経済高官らが参加した。

フェアホイゲン副委員長は、「今回の会議は両地域の経済パートナーシップを増進する決定的な契機であり、不要な行政規制をなくすための重大な試み」と評価した。TECは企業の買収合併(M&A)と国富ファンドの投資を含め、40分野の規制緩和や単一化を一括して模索する計画だ。

双方が経済パートナーシップ強化に踏み切った理由は、互いに異なる規制基準が取引コストを高め、貿易のハードルになっているという問題意識のためだ。しかし、その裏面では「急成長するアジアが、これまで米国と欧州が主導してきたグローバル経済の流れを変えてしまう」という危機意識が存在している。

ピーター・マンデルソンEU通商担当執行委員は、「米国とEUの対中貿易赤字の幅が日増しに拡大している」とし、「我々がグローバル・アジェンダをこれ以上主導できない状況で、共同の代案を模索しなければならない」と述べた。

▲「生き残るために手は組むものの…」〓その一方で、米国と欧州が互いを「過度な保護貿易主義」「経済民族主義」と批判しながらけん制しあう様相も明確になっている。特に、最近の経済成長とユーロ高で自信を付けた欧州が、グローバル市場で声を高めていることから、双方の対立は本格化した。しかも、欧州の対米輸出は増加している反面、輸入は減少傾向を示している。

先月、マイクロソフトがEU執行委員会に反独占法違反で7億ユーロ以上の罰金を課せられても承服した事件は、このような傾向に対する米国の不満に火をつけた。当時、ウォールストリートジャーナルは、「欧州の経済帝国主義」という表現を用いて、厳しい批判をぶつけた。

EU執行委は、クアルコム、グーグルやインテルなど、米国の巨大情報技術(IT)企業に対しても相次いで提訴または調査に着手した状態であるため、結果次第では対立はさらに深まる見通しだ。

欧州が家擒類の輸入と関連して、鶏肉の洗浄液の安全性を問題視したことも、米国の機嫌をそこねた。動物を対象に実験した化粧品の輸入を2009年から禁止することの決定や、遺伝子組み換え(GMO)関連規制を強化したことも、米国は打撃と受け止めている。

これに対し欧州は、米国が貨物を100%検査するわずらわしい通関規定で、輸出企業の足を引っ張っているとし、不満を露にしている。欧州の企業に米国の会計基準を強要するなど、企業活動と金融サービス分野の流れを一方的に主導してきたことも対立要因となっている。

「フィナンシャルタイムズ」は9日、「TECの初の試みは意欲に満ちているが、虚点が多く、いつでも暗礁に乗り上げる可能性が高い」と指摘している。



lightee@donga.com