10ヵ月後に迫っている2008年北京五輪に向けた「南北単一チーム」の構成が依然として「霧の中」だ。
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記は4日、平壌(ピョンヤン)の百花園(ペクファウォン)で行われた南北首脳会談の歓送の午餐で、「南北単一チームは合意文には入っていない」という金正吉(キム・ジョンギル)大韓体育会長兼大韓五輪委員会(KOC)委員長の質問に対して、「応援団としてのみ行く」と答えた。事実上、南北単一チームの構成は考えていないという話だった。
しかし、金会長は5日、南北単一チームを構成する可能性が高いと述べた。ムン・ジェドク朝鮮五輪委員会委員長に△南北単一チームの構成△ソウルと軍事境界線を越えて、平壌、北京へ五輪聖火の奉送△韓民族体育祭典の隔年制の開催などを提案して、肯定的な答弁を得たということ。
金会長は、「金正日総書記がスポーツに政治が介入すれば難しくなるから、単一チームはスポーツの方で取り組むようにしようと言った。近いうちに南北単一チームと関連した書信を交わした後、今月中に実務会談を開く予定だ」と述べた。
問題は南北のスポーツ界が、これまで4回も単一チームの構成を話し合ったものの、合意点を見出せなかったということ。特に、球技種目で南側は「実力中心の選抜」と、北側は「5対5の同数の構成」を主張して、合意に至らなかった。このような状況で、南北単一チームを短時間で立ち上げるのは厳しいのではという声が出ている。
あるスポーツ関係者は、「女子サッカーを除いたほとんど球技種目は、韓国が北朝鮮よりレベルが高い。北朝鮮の要求どおり選手を半分ずつで構成すると、五輪でよい成績を期待するのが難しい」と述べた。
同氏は続いて、「南北首脳会談の場でも単一チームに対する解決策が出ていないのに、スポーツの実務者がこれを合意するのはさらに厳しいのでは」と述べ、悲観的な見通しを示した。
beetlez@donga.com






