28日に予定されていた南北首脳会談が10月2日に延期された。北朝鮮が洪水被害を理由に延期を要請し、わが政府がこれを受け入れた結果だ。退任する大統領が次の大統領を選ぶ選挙をわずか2ヶ月余り後に控えて、金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮総書記と対座することになり、生産的な会談になるかが疑問だ。会談内容が北朝鮮の核問題を含む諸懸案に及ぼす影響を考えれば、拙速を避けるためにも次期政権に渡すのが理だ。
延期の経緯から釈然としない。北朝鮮が一昨日午前9時20分「10月初めに延期しよう」という電話通知文を送ってくるや、政府は午後2時に関連会議を開いてこれを受け入れた。その短い時間に何を考え、何を検討したのか分からない。何の異議も提起することができずに、北朝鮮の要請を受け入れたと判断せざるをえない。南北首脳会談は大統領の平壌(ピョンヤン)遠足ではない。時期と議題、準備手続きなどすべてが格に合わなければならない。
北朝鮮側の説明どおり、北朝鮮全域に水害が発生したことは確かだ。剛性大国云々しながらも治山治水にはお手上げで、400〜500mmの雨に国土と住民が流される北朝鮮政権の情けない国家管理能力を重ねて確認できる。とにかく水害が唯一の理由なら、10月の首脳会談はなおさら賢明な選択ではない。北朝鮮の能力ではその時まで復旧作業を終えることも困難だ。かえって北朝鮮に十分な時間を与えてから会談を行う方が合理的だ。
大統領選挙を控えた会談は、様々な政治的論争を呼ぶに違いない。汎与党圏ではすでに「首脳会談の雰囲気が大統領選挙直前まで延長されることで、選挙に有利になった」という分析まで出ている。ハンナラ党が警戒心を抱くのも無理はない。北朝鮮が大統領選挙に介入することも、さらに容易になる。ややもすると選挙戦が首脳会談の賛否論戦に変質しかねない。
さらに10月初め、北朝鮮では慶祝行事が続く。8日は金委員長の労働党総書記の就任10周年、9日は核実験1周年、10日は労働党創建62周年だ。大韓民国の大統領がよりによってその頃に平壌入りする場合、北朝鮮の政治的宣伝に利用される可能性が濃厚だ。






