
東京・六本木のTOHOシネマズは、空港の税関をほうふつとさせた。映画公開前の最初の試写会であるだけに、『スパイダーマン3』の関係者たちは「事前流出の防止」に神経をとがらせていた。ビデオカメラをはじめMP3プレーヤー、携帯電話などすべての電子製品は鑑賞前に預けなければならなかった。電磁波をチェックする装置を通過し「OK」のサインが出ないと、映画を見ることができず、それでも疑わしかったのか、電波感知器を手にした担当者が個別検査を行っていた。これで終わりだろうか。試写会の間、スクリーンの前には終始3人の監視員が観客を監視し、うち1人は赤外線カメラまで持ち込んで観客を撮影していた。
この日、東京には強い風をともなう雨が降りそそいだが、主演俳優のトビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、サム・ライミ監督らは激しい雨のなか、レッドカーペットの上を歩き、女性プロゴルファーのミシェル・ウィ(ウィ・ソンミ)が参加して視線を集めた。ぐずついた天気のせいか、試写会後、「六本木ヒルズ」森タワーで行われたパ—ティーに出席したライミ監督は「他のことはすべていいが、天気がとても悪く、われわれの興行に妬いているのかもしれない」と語り、笑顔を見せた。
全部で6つのセクションからなるパーティーは、主演俳優たちの銅像と各種記念品などで、あたかも「スパイダーマン」共和国のようなムードが演出された。片隅にあるミュージックボックスの中からDJが絶えずダンスミュージックを送っており、映画関係者は軽く体を動かして踊るなど、「夜の舞踏会場」の雰囲気が演出されたりもした。雰囲気を満喫しているかのようにあちこちで「自称」トビー・マグワイアたちが大声で叫んだ。「I am the Spiderman!」。
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