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[オピニオン]泰山

Posted March. 14, 2007 07:08,   

「泰山は高しと言えど、天の下の山に過ぎぬ/登り、登り、また登れば、登れぬことはない/しかし人は自ら登ることをせずただ山が高いと言う」。朝鮮(チョソン)前期の文人、楊士彦(ヤン・サオン、1517〜84)の有名な古時調だ。「天の下の山に過ぎぬ」という言葉のため、今でも多くの人が中国泰山の高さを気にするが、実は1545メートルで韓国の太白山(テベクサン、1566メートル)より低い。それでも中国の五大名山を指す五嶽の中で最高とされる。

◆中国全国人民代表大会の山東省代表が最近、泰山を「国山」に定めようと提案し、熱い論争が広がっている。泰山が山東省にあるためだが、突拍子もない提案というわけでもない。泰山は、始皇帝の時代から、中国の歴代皇帝たちが天に対して感謝する封禅の儀式を執り行った場所で、孔子が「泰山に登れば、天下が小さく見える」と言ったまさにその山だからだ。泰山から1時間の距離に孔子の故郷である曲阜がある。

◆少々こっけいな話だが、泰山は、「大統領病」にかかった一部の韓国政治家の間でも「聖山」として通っている。「現代版封禅の儀式」の誘惑のためだ。韓中国交正常化を果たした盧泰愚(ノ・テウ)元大統領も登ったが、大統領選挙に泰山の登頂を流行させたのは、金大中(キム・デジュン)前大統領だ。96年6月末、国民会議総裁だった金前大統領がケーブルカーに乗って泰山に登った時に雨が降ると、中国のガイドが「大統領になるという兆しだ」とささやいた。「泰山と雨」は、中国人の「観光商魂」が作り上げた話だが、その後、泰山を訪れる大統領候補たちは、天気予報に神経を尖らせた。

◆金重権(キム・ジュンクォン)元民主党代表も、01年に泰山に登った。内心雨を期待したが、下山するまでとうとう雨は降らなかった。孫鶴圭(ソン・ハクギュ)氏も京畿道(キョンギド)知事だった昨年の今頃、泰山に登頂し、「金前大統領のように成功するように」という徳談を聞いた。彼は、「泰山の精気をもらうという意味ではない」としながらも、祭祀を行った。文字通り「ちらっと」雨が降ったという。無情な現在の支持率のように、ちらっと。

金昌赫(キム・チャンヒョク)論説委員 chang@donga.com