中東戦争の長期化で不安が高まる中、政府政策に関する虚偽情報を流布し社会的混乱をあおる投稿がユーチューブなどソーシャルメディア(SNS)上で氾濫している。警察は6日、中東戦争関連の虚偽・捏造情報に対応する専従捜査チームを立ち上げ、「蔚山(ウルサン)石油の北朝鮮流入説」を提起した4つのユーチューブアカウントについて捜査に着手したと明らかにした。3月だけで警察が削除や遮断を要請した関連の虚偽情報は500件を超える。
再生回数を稼ぐため政府政策を歪曲し、社会的恐怖をあおるフェイク動画が無差別に拡散している。一部の極右系ユーチューバーは「蔚山の石油備蓄基地に保管されていた90万バレルが中国などを経て北朝鮮に流れた可能性が高い」との虚偽主張を広めた。「政府が緊急財政経済命令で個人保有ドルの強制売却を命じる可能性がある」「都市銀行が月1万ドル、年間3万ドルに外貨両替を制限する」といったデマも不安を増幅させている。
人工知能(AI)を用いた捏造情報も急増している。先月、大邱(テグ)の地下鉄駅で火災が発生すると、AIで大規模火災のように加工された画像が拡散し、住民が恐怖に陥った。あるユーチューバーは警察が市民を過剰に制圧するかのように捏造した「ボディーカメラ」映像を54本投稿し、1月に逮捕された。全国どこでも「長寿手当」「孝行手当」が受給できるとする虚偽情報を信じて来庁した市民への対応に、行政福祉センターが混乱する事態も起きた。実在しない検事を名乗り「反国家勢力79万人を米国に通報したため政府から弾圧されている」と主張する動画も出回った。
こうした虚偽動画が根絶されないのは、再生回数で得られる収益が処罰による損失を上回るためだ。名誉毀損の被害者が特定されにくく投稿者の追跡が難しい上、仮に摘発されても電気通信基本法違反の罰金は最大3000万ウォンにとどまる。取締りと処罰を強化し、「摘発されても利益が残る」という認識を断ち切る必要がある。李在明(イ・ジェミョン)大統領は6日、「国政に混乱をもたらすフェイクニュースを意図的に流す行為は反乱行為に等しい」と述べた。国家的危機に便乗して利益を得ようとする犯罪勢力には断固とした対応が求められる。
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