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[社説]米国の「北朝鮮核レッドライン」後退したか

[社説]米国の「北朝鮮核レッドライン」後退したか

Posted March. 08, 2007 07:24,   

北朝鮮と米国は、昨日ニューヨークで終了した国交正常化作業部会の初会合の結果について、おおむね満足を示した。北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官は、「会合は建設的かつ真剣だった」と述べ、クリストファー・ヒル国務次官補は、「北朝鮮が戦略的決断を下したという感じを受けた」と答えた。会合で、北朝鮮は濃縮ウラン(HEU)問題の解決の必要性を認め、連絡事務所の設置なしにただちに国交正常化に進むことを主張した。出発としては順調な方であり、ひとまず期待をかけることができる。

2・13北京合意によって4月13日までに履行しなければならない初期段階の措置は、困難なものではないことは確かだが、いずれにせよ両国が以前になかった誠意と真剣さを示した。今後の会合も順調に進み、非核化と韓半島和平定着に実質的な結実があることを願う。しかし、いくつかの核心的な争点に対しては、依然として警戒を緩めてはならない。

HEU問題だけを見ても、北朝鮮が「譲歩」したように見えるものの、簡単な事案ではない。北朝鮮が遠心分離機などの製造設備の存在を告白したとしても、濃縮ウランの実体を明らかにするには限界がある。プルトニウムより核爆弾の製造と隠匿が容易で追跡が困難なためだ。和平体制に関しても、米国は「非核化完了—和平協定締結—米朝国交正常化」のロードマップを想定しているが、北朝鮮は「和平協定締結優先」を主張している。いかなる場合であれ、米国はこのロードマップをあきらめてはならない。

何より悪夢のシナリオは、ブッシュ政府が国内政治の理由で、北朝鮮の「核保有」を容認したまま「拡散および移転防止」に焦点を合わせる政策に後退する可能性だ。ヒル次官補は同日、「米朝国交正常化の前提は北朝鮮の核放棄だ」と強調しながらも、一部マスコミとの会見では、北朝鮮が越えてはならない「レッドライン(redline)」について、「核物質を他国や団体に移転することだ」と述べた。米国の方針が、「核不容認」から「移転不容認」に後退したのではないかという疑念を抱かせる発言だ。

米国は、北朝鮮のミサイル攻撃を受けたり、国際テロ集団に核物質が渡ったりしない限り、安全に特に影響はない。しかし、韓国は違う。核を頭に載せて暮らすということは国民の存亡がかかった問題だ。そのうえ韓国は、会談の結果によって軽水炉支援などの北朝鮮支援を負わなければならないかもしれない。韓半島和平の大前提は非核化であり、核のレッドラインは、「核不容認」でなければならない。その原則から後退したなら、韓国には真の平和はない。