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[オピニオン]「ロワイヤル・ポピュリズム」

[オピニオン]「ロワイヤル・ポピュリズム」

Posted February. 14, 2007 07:57,   

フランスでは韓国のような「どっきりカメラ」はないが、「どっきりラジオ」はある。コメディアンが身分を明かさず有名人に電話をかけ、社会的争点や日常のことについて意見を聞き、これをそのまま放送するものだ。社会指導層の普段の姿がそのまま現われるこの番組にフランス人たちは熱狂する。フランス初の女性大統領を狙う社会党候補のセゴレーヌ・ロワイヤル氏を苦境に陥れたのも、このどっきりラジオだった。

◆フランスのジャック・シラク大統領やサッカー選手のジダンなども騙されたコメディアンのジェラルド・ダアン氏は、先月ロワイヤル氏に電話をかけ、英語のイントネーションのフランス語でカナダ・ケベック州のジャン・シャレ首相になりすまして11分間も電話で話した。ダアンは、コルシカ独立を云々してわなを仕掛けた。ロワイヤルはこれにかかって、「ケベック独立に反対しない」と言ってしまった。カナダはもとよりフランス国民も目を丸くする失言だった。

◆「イメージだけあってコンテンツがない」という評価を受けるロワイヤル氏が、最近100の選挙公約を発表した。国家が補助金を支給する住宅12万戸の建設、最低賃金の引き上げ、低所得層の退職年金5%引き上げ、無利子融資の拡大、社会的雇用50万創出などがそれだ。しかし最も重要な財源案や実現計画はどこにもない。「週35時間勤務制」を改正して労働時間を増やすと言っていたが、言を翻してこれを維持すると宣言した。

◆ロワイヤル氏の公約は、社会主義的福祉モデルの二番煎じで、低所得層と慢性失業に苦しむ20代の若年層をターゲットにしたものだ。インターネットを使いこなし、既得権層に不満が多い青年たちを社会党の支持層に引き込もうという戦略だ。国立行政学校(ENA)同期のフランソワ・オーランド社会党第1書記と暮らし4人の子どもを持つロワイヤル氏は、形式よりは実存を重視する多分に「フランス的」な人物だ。これまで曖昧な態度を取っていた彼女が選挙を前に投じた勝負の賭がこのような「左派への復帰」だった。まるで4年前の韓国大統領選を見ているようだ。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com