「ベンチャー投資家を探したいなら、投資家のオフィスと車で20分距離以内のところに会社を構えよ」
米国シリコンバレーの金言である「20分の法則」だ。ブロードバンドと携帯電話の発達でいくら遠隔会議が可能であっても無駄だ。重要な出来事ができるたびに、即時顔を合わせて接触するには「近接性」が欠かせない。昨年の上半期にも米国で生まれた情報技術(IT)企業の3社のうち1社がシリコンバレーに会社を構えた。会計、法律、不動産、ヘッドハンターなど関連業種もアイデアと金を追いかけて一緒に動く。
◆世界最尖端IT産業のクラスタであるシリコンバレーは、1950年代序盤、スタンフォード大学がキャンパス内の土地を企業に提供してから形成された。米政府の集中的な科学技術投資を追い風に大学の財政問題と産学協同課題を一緒に解決するという計画が的中したわけだ。5年に一度は「シリコンバレーは死んだ」というような報道が出て、2000年、ITバブルの崩壊の時は実際に一時後退したこともあった。それでも、あの広い米大陸で頭脳と企業、資本が今もシリコンバレーに流れ込んでいる。しかも自発的に!
◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は、一昨日、首都圏内の工場増設不許の方針を明らかにして、「世界も絶えず分散政策を推進している」と言った。「20分の法則」に代入してみると、分散政策は成功することができない政策だ。04年、大統領直属の国家均衡発展委員会で、海外の事例を発表したナム・ギボム・ソウル市立大学教授も、「最近、世界は分散政策を行わない傾向だ」と述べた。だとすると、間違った情報が大統領にどうやってインプットされたのだろうか。
◆イタリア政府が1980年代から推進したロンバルディー・バイオ・クラスタは、投資に比べて最も効率性の落ちる失敗事例だ。北欧州のいくつかの地方政府がクラスタの助成に力を注いでいるが、中央政府が口出しするようなことはほとんどない。企業の合理的な選択によってクラスタが形成されれば、規制緩和などで支援するばかりだ。首都圏での工場増設が禁じられれば、新工場は突拍子もない革新都市ではなく、「20分の法則」が通じるほかの国で誕生する可能性が高い。地方の均衡発展だけが生き残れる道だと思い込んでいる理念型「革新政府」が全国均衡衰退をもたらすのではないか心配だ。
金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com






