「鉄壁の警戒に最善をつくします。忠誠!」
13日午後、京畿道漣川郡(キョンギド・ヨンチョングン)の中部戦線非武装地帯(DMZ)内の最前方監視小哨(GP)。新世代将兵たちの力強い声が、内務班(兵営内で兵士たちが寝起きする部屋)に響き渡った。
昨年、全国民を衝撃に陥れた銃器乱射事件の1周忌(19日)を控え、尹光雄(ユン・グァンウン)国防部長官と取材陣が、事件現場を再び訪れた。
小銃や手りゅう弾による弾痕や血痕の無惨な痕跡は、どこにも見られなかった。かび臭いにおいで、数十年経った倉庫を連想させるほど劣悪だった建物も、現代風に様変りした。
事件後、軍当局は10億ウォンの予算を投じて、GPを1階から2階に拡充し、内部施設も、一般の宿泊施設に見劣りしないほどきれいになった。
内務班は、24坪から36坪に増え、将兵たちはもう丸くなって寝なくてもよくなった。寝床には温熱官も敷かれた。また当時、冷房換気装置といえば扇風機3台と換気扇1台だけだったが、今はすべての生活空間に、エアコンと空気清浄機が取り付けられた。
蒸し暑い天候でもシャワーすら浴びることができなかった昔の建物とは違って、1階には清潔な浴場が設置された。数台のさびた運動器具だけだったトレーニング・ルームも、最新のランニング・マシーンやジムの器具までそろえた。
国防部と陸軍は、9月までに16のGPの現代化作業を終え、来年から09年までに、さらに47のGPにも、リモデリングする計画だ。
GPを見回った尹長官は、銃器乱射事件を念頭に置いて、「部隊生活で対立が生じれば、話し合いで解決しなければならない。特に、先任兵が二等兵に親切にしなければならない」と話した。
惨状の目に見える痕跡は消えたものの、その痛みはいまだ現在進行形だ。銃器乱射で犠牲になった兵士8名の遺族は、今も言葉では言い表せない心的苦痛を受けており、生存者27名中15名は、事故の後遺症で依病除隊した。
事件現場にいた後任小哨長の李中尉とホン兵長ら4人は、当時の衝撃を乗り越え、今も一線で任務を遂行している。
当時、部隊員たちの勤務記録をねつ造した疑いで逮捕された副小哨のチェ下士は、昨年9月、懲役1年、執行猶予2年の宣告を受け、軍を除名された。
事件を起こした金ドンミン一等兵は、1審の軍事裁判で死刑を宣告され控訴したが、2審で棄却され、現在、最高裁判所に上告中だ。
部隊関係者は、「19日、部隊内の新兵教育隊の講堂で、遺族や部隊関係者も出席して、事件発生1周忌の追悼式を開く予定だ」とし、「遺族たちの要請により、追悼式を終えた後、事件があったGPの訪問を推進中だ」と話した。
ysh1005@donga.com






