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[オピニオン]ハミルトンに対する誤解

Posted June. 14, 2006 03:45,   

大統領府が今度は米ブルッキング研究所の政策提案である「ハミルトン・プロジェクト」を持ち出した。自分たちが推進する戦略とあまりにも似ているので驚いたと。この半年はカナダのマルルーニー元首相にはまったが、また「新しいモデル」を発見したもようだ。労・使・政大妥結のオランダ・モデルで始まり、社会的大協約のスウェーデン・モデル、さらには貧しくても幸せだというバングラディッシュ・モデルまで、迷いに迷った末にである。

◆ハミルトン・プロジェクトが明らかにした国家経済戦略の大原則は、幅広い階層の(Broad-based)経済成長、経済的安全性、效率的な政府(Effective government)の3つだ。ところが大統領府は昨日、「ハミルトン・プロジェクトが格差解消のための国家的責任、成長と福祉の並行推進、革新主導成長を強調した」として、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府の政策と似ていると解釈した。我田引水の極致である。

◆原文の強調するところは違う。まず、幅広い階層の成長のためには機会の拡大が必要で、特に「質の高い公教育」が重要だと言っている。教師に対する評価を重視し、教師労組を震え上がらせるほどだ。大統領府が「福祉」と解釈した経済的安全性について、ハミルトン報告書は「どのように提供されるのか」がどれほど多く提供されるか同様重要だと言っている。大統領府はまた「成長のための小さな政府論は、誤って設定されたテーマだ」と主張したが、報告書は「市場が十分に投資できない教育・訓練・科学およびインフラ投資には、公的な役割が必要だが、資源の効率的利用と規制コストの最小化が重要だ」としている。

◆プロジェクト名の主人公、アレクサンダー・ハミルトンは、民間領域と均衡財政を重視した米国の初代財務長官だった。今回の報告書も、市場の活力を育て、政府支出を抑制しなければならないと強調している。公務員を増やし、増税しようとする大きな政府に拍手を送ったのではなかった。盧政府が昨年31位から今年47位に墜落した政府効率性の成績表をもらっても、「うれしい、ハミルトン!」と叫ぶのは、無知ゆえか、無恥ゆえか。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com