営業社員の金スンボム氏(24)は2004年10月、自動車のナビゲーション「ミオ138」を購入した。台湾の製造メーカー「マイテック」の製品で、安くて性能も良さそうに見えた。しかし、その期待は直ちに失望に変わった。ナビゲーションが正常に道案内をしなかったからだ。
直進すれば済むのに、狭い路地を迂回するように指示したり、やっと降りた高速道路へ再度進入を指示したりもした。一度などは、湖の周りをくるくる回りながら、目的地を何度も通り過ぎてしまった。
結局、昨年末にインターネットのポータルサイト「ネイバー」のカフェーに開設された「ミオ使用者の集まり」を取材した。
●消費者のパワーを見せたネチズン
ミオ使用者の集まりは昨年10月に作られた。最初、このカフェーは同じ製品を使う人々の親睦を図るための「同好会」の性格が強かった。
しかし、会員たちが徐々に製品に問題があることを知り、一部の製品に限った問題ではないという事実が立証されて、圧力団体に変わった。
会員はすぐに増えた。カフェーを開設してから1ヵ月もしない10月末に1000人、12月2日2000人を突破しており、24日午後4時現在6952人まで増えた。最近は会員2万3000人余りのダウムカフェー「ミオ138ナビゲーションの集まり」とも連帯して、影響力を拡大した。
会員たちは製品の欠陥の補修を求める署名運動を繰り広げた。昨年11月には同製品を輸入して販売するLG商社にリコールを要求した。すでに製品に問題があることを知って対策を検討していたLG商社は、会員たちの抗議を受けて本格的な対策作りに取り掛かった。
LG商社のミオ担当である金ホギュ課長は、「会社が自主的にテストをすれば数ヵ月かかるはずの作業だったが、数万人の消費者のお陰で、短時間に問題点を把握することができた」と話した。
●インターネット時代、消費者は騙されない
LG商社は国内メーカーの製品に交替することにし、昨年12月にマイテックにこのような方針を伝えた。
マイテックにとっては非常事態となった。担当副社長とマーケティング技術支援理事など役員らが韓国へ来て問題を把握した後、「2月までにミオ製品を交換する」と約束した。韓国市場を逃すことはできないからだ。
マイテックは「韓国の車の登録台数は1500万台だが、ナビゲーションを装着した車は5%にもみたない」とし、「今後の成長可能性が無限な市場で消費者をそまつに扱っては、帰ってくる損失の方がずっと大きいと判断し、ネチズンの要求を受け入れることになった」と説明した。
ミオ使用者の集まりの会員たちは現在、マイテックの措置を歓迎しながらも、徹底した事後管理とアフターサービスをさらに要求している。
業界では「企業が製品情報を独占していた時代なら、起こることがなかったはず」とし、「インターネットを通じて組職化されて高級情報を共有する消費者を欺くことはできないという事実を、今度の事件が象徴的に見せてくれた」と評価する。
マイテックが生産してLG商社が輸入・販売するナビゲーション「ミオ」は、昨年15万台が売れており、ティクウェアの「アイナビ」と携帯用ナビゲーションのマーケットーシェア1、2位を争っている。
cpu@donga.com






