
音楽評論家、作曲家らが展望する06年K−POPのキーワードは「安定の中の変化」だ。改定著作権法と関連し、混乱していたデジタル音楽市場が今年から安定期を迎え、昨年人気を集めたミディアムテンポのバラードやリメーク音楽は一層進化した姿で登場すると予測されている。
▲デジタル音楽市場の定着期〓オンライン音楽サイトの「ウィズメックス」のクム・ギフン(36)代表は、「昨年はデジタル音楽市場の規模が4000億ウォンだったが、今年は5000億ウォンを上回るだろうと予想している」とし、「昨年、『ソリパダ』の仮処分決定、『バグスミュージック』のMP3有料ダウンロードサービス、移動通信3社の『ミュージックオン』、『ドシラク』、『メロン』の参加などをきっかけに、今年、デジタル音楽市場は本格的に成長するだろう」と予見した。従来のオンライン音楽市場は、携帯電話の着信ベル、通話連結音などに限られていたが、MP3ファイルが有料化され、デジタル音楽市場に有料MP3の概念が定着すると解釈したわけだ。
大衆音楽評論家のイム・ジンモさんは、「オンライン音楽市場の安定は、音楽コンテンツの多様化をもたらす」と期待した。オンラインで安定的に収益が上げられると、ミディアムテンポのバラードなどヒットが保障される人気ジャンルにのみ限ってアルバムを発表する傾向から脱し、ヒップポップ、ロック、渋谷系、ワールドミュージックなど個性のあるマニア音楽が量産される見通しだ。
▲ミディアムテンポ・バラードの進化〓昨年人気を集めた「SGワーナービ」、金ジョングクらのミディアムテンポ・バラードが、今年も主流になるだろうが、昨年とはかなり様相が違ってくるだろうという見通しだ。ユン・ドヒョンの『愛したみたい』を作曲したチョン・ヘソン(36)さんは、「悲しいが早いテンポ、アコースティックなサウンドが強化されるだろう」と予測した。
しかし、音楽関係者らはセクシー・コンセプトやリメーク熱風などの場合、昨年ほど話題にはならないだろうと口を揃えた。「もう出せるものは全部出した」という分析だ。
▲トイ、ヤンパ、李ヒョウリ…カムバック歌手への期待〓昨年末、大衆音楽界の最高の話題は、男性デュオ「パニック」が7年ぶりに新しいアルバムを発表したこと。今年も歌謡界が歓迎する歌手のカムバックが相次ぐ見通しだ。
まず5月、5年ぶりに6集アルバムを発表するプロジェクトグループ「トイ」が挙げられる。音楽評論家のソン・ウジンさんは、「昨年結婚した作曲家のユ・ヒリョルさんが従来の独特で実験性の強い音楽で引き続き勝負するのか、でなければ大衆的で安定した音楽を持ってくるのかが楽しみだ」と話す。
所属会社との葛藤でアルバムリリースが引き延ばされた歌手「ヤンパ」も3月ごろ、5年ぶりに5集アルバムを発表する。このほか、03年、『10minutes』でセクシー熱風を巻き起こした李ヒョウリの2集、金ドンリュルの5集、混声3人組のバンド「ローラーコースター」なども評論家の関心を集めている。
新人クラスでは昨年のワールドミュージックバンド「ドゥボンチェダル」の成功を機に、韓国的ニューエージ音楽をやるバンドがさらに登場するものと見られる。
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