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[オピニオン]松花川

Posted November. 28, 2005 05:44,   

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中国の松花川は白頭山天池(ベクトゥサン・チョンジ)の水を含めて、長白山脈に源を発する。松花川が育てた吉林市の名前も、もともと「川辺地域」という満洲語から出た。松花川の水は、吉林の生命水であり祝福である。中国では、冬に氷点下40度以下の寒さが作る松花川辺の霧淞が喧伝されている。木に白雪のように付く燦爛たる樹氷は、桂林の山水、長江の三峡、雲南の石林と共に中国の4大奇観の一つに挙げられている。

◆松花川辺の大都市である哈爾濱は、満洲語で「網を乾かすところ」という意味だ。100年前までは小さくて寂しい漁村に過ぎなかったところだ。それがロシアが清から鉄道敷設権を得て、鉄道を敷いてから都市へと発展した。哈爾濱の冬場の氷燈祭と氷雪祭は、世界的にも有名だ。

◆松花川の水は吉林を指折りの工業団地へ生まれ変わらせた。1930年代、ダムを閉鎖して豊満水力発電所を建設したのがきっかけだった。吉林は川水のおかげで中国最大の化学工業団地に発展したが、今度は川の水のせいで、ベンゼン工場の爆発のような災難にも見舞われるようになった。100トンのベンゼンが川の水を汚染させ、380キロ離れている哈爾濱の水不足を呼び、一部学校や商店街の閉鎖といった大混乱をもたらした。川の水は扱い次第では「災いの元」にもなるわけだ。

◆松花川の水は、東北川に流れてロシアのアムール川と合流し、ハバロフスクに至る。国境を越えたロシアのこの都市は、すでに非常事態を宣言した。中国の李肇星外交部長は、ロシア大使を呼んですまないと謝罪した。しかし、冬になって気温が下がり、川の水が凍ったため、ベンゼン汚染事態は長引く見通しだ。中国の環境災難が川に面しているロシアの非常事態を呼ぶのを見ていると、改めて思い知らされる。年平均9%台の高度成長を誇る「世界の工場」中国に隣接しているわが国の対応はどうなっているのかと。中国の環境汚染は他人事ではない。

金忠植(キム・チュンシク)論説委員 skim@donga.com