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李秀一元国情院次長、自殺のなぞ

Posted November. 22, 2005 08:43,   

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死人に口なし、ということか。

李秀一(イ・スイル、湖南大学総長)元国家情報院第2次長の自殺理由についての疑問が広がっている。自殺の動機がわかる遺書が見つからないうえ、李元次長の陳述の比重についての検察の説明が、李元次長自殺の前後で食い違っており、自殺理由をめぐる疑惑がふくらむ。

▲「意義ある陳述多い」VS「比重は置かない」〓李元次長は、3度の調査を受けるなかで、辛建(シン・ゴン)元国情院長の盗聴介入疑惑について比較的詳細に陳述したことがわかっている。李元次長が3度の調査を受けた直後の15日、林東源(イム・ドンウォン)、辛建元院長が拘束された。

この点から、李元次長は、上司の疑いをすべて打ち明けたことに対する自責の念にさいなまれて自殺したのではないかという分析がある。

政界の圧迫も心理的負担を加えたとみられる。東橋洞(トンギョドン)系や民主党サイドから「どうして我が政府の人ばかりが、上司に責任を押しつけるのか理解できない」と述べたことが、李元次長には心理的圧迫の一要因になりえたということだ。

ソウル中央地検の盗聴捜査チームが、李元次長自殺の事実が明らかになった直後、「李元次長の陳述には大きな比重を置かなかった」と述べたことも、疑問だ。李元次長は検察捜査に負担を感じる状況ではなかったという点を強調するための弁解に聞こえる。しかし、これは11月4日の第2次召喚直後、「私たちは意味のある陳述を多く確保した」という、公式ブリーフィングでの発表と食い違う。

検察の捜査に対する抗議の意思表示のために自殺を選んだ可能性も提起されている。

▲知人「まったく自殺を予想しなかった」〓李元次長は自殺直前、ふだん親しかった数人の政治家と電話で話をしたことがわかった。

李元次長は先週、韓光玉(ハン・グァンオク)元民主党代表に電話をかけたことがわかっている。二人は中・高校の同窓で、韓元代表の大統領秘書室長在職中に、李元次長を抜擢した。韓元代表は「数日前に電話したときはそんな感じをまったく受けなかったが…」と言い、沈痛な表情だったと、韓元代表サイドが伝えた。

ソウル大法学部の同期で親しかった玄敬大(ヒョン・ギョンデ)元議員も、「18日に李元次長と通話したが、声に力がなかった」と述べ、「しかし自殺するとは思わなかった」と話した。

▲遺書は存在は?〓警察は、李元次長が死ぬ前に自分の心境をまとめた遺書を残したとみて、マンションと湖南(ホナム)大学総長執務室を隅なく調査したが、21日午後までに、メモ一枚見つけることができなかった。ふだん使っていたコンピュータも調べたが、成果はなかった。

家族は、李元次長は検察の捜査に苦しんではいたが、自ら命を絶つとは思わなかったとし、死について納得がいかないという反応だ。

夫人の朴(57)氏は、警察で「13日に家族と一緒に清渓山(チョンゲサン)に登る途中、『つらい』と話したことはあるが、それ以外の気配はまったくなかった」と話した。

周囲では、ふだんからミスを容認しない性格のため、すべてを自分のせいにし、なにも残さないままきれいな死を選んだとの分析も出ている。