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[オピニオン]「携帯電話の安心」広告

Posted November. 18, 2005 08:26,   

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金大中(キム・デジュン)政権が「携帯電話は技術的に盗聴が不可能だ」と主張し続けたら、多くの人が盗聴を避けるために机の電話があるにもかかわらず、料金の高い携帯電話を利用した。通話中に敏感な内容が出れば机の電話を切って、携帯電話にかけ直してくれと言って通話した。盗聴論争が提起される度に政府関係者らは、「携帯電話の盗聴は『砂浜で針を探すようなこと』だ」と反論して、携帯電話に対する間違った盲信を植えつけた。

◆千容宅(チョン・ヨンテク)氏が国家情報院長だった1999年9月に、法務部、行政自治部、情報通信部と国情院が合同で「国民の皆様、安心して通話してください!」と題した広告を出した。当時3省庁の長官は金正吉(キム・ジョンギル)、金杞載(キム・ギジェ)、南宮鉊(ナム・グンソク)氏だった。広告には「盗聴が不可能な携帯電話も政府が盗聴しているかのように間違って認識されている」という説明が付いていた。今度の検察捜査を通じて明らかにされたが、広告は国情院が携帯電話の盗聴装備であるR2を6セットを開発して本格的に運用した時点に出た。

◆R2は通信会社の有線中継通信網の回線に盗聴装備を繋げ、その回線を通るすべての有無線電話を盗聴することができる装備だ。国情院はR2に主要人物1800人余りの携帯電話の番号を入力しておいて常時盗聴したことが確認された。4省庁が合同で広告を出した時点がR2稼動時期とかみ合っていることがどうしても釈然としない。R2盗聴にたくさん引っかかるようにするために、携帯電話使用に対する不安感を緩和させようとする陰謀ではなかったかという考えさえする。

◆ある政治家は金大中政権時代、私的な席で会った金銀星(キム・ウンソン)国情院次長から「某氏の電話にかけておいた」という言葉を聞いたと言った。国情院では特定の人に対する盗聴開始を「かけておいた」と表現したようだ。数千台の電話に盗聴装置をかけておいて「国民の政府は違います。携帯電話は盗聴が不可能です」と広告を出したことは憎むべき詐欺劇だ。そうしながら心の中では、「国民の皆様、安心して電話しましたか。お蔭様ですべて盗み聞きできました」。と陰険で兇悪なほほ笑みをしたのだろうか。

黄鎬澤(ファン・ホテク)論説委員 hthwang@donga.com