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[社説] 北朝鮮の6者協議延期戦術、空虚な民族協力

[社説] 北朝鮮の6者協議延期戦術、空虚な民族協力

Posted August. 30, 2005 06:50,   

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今週に再開が予定されていた第4回6者協議が、「長くない時間、延期になる」と政府当局者が昨日明らかにした。同当局者は、理由を具体的に言及しなかったが、北朝鮮の「核の平和利用」の容認問題などの争点に対する北朝鮮と米国の見解の相違が依然として大きいためだ、というのが支配的な観測だ。潘基文(バン・ギムン)外交通商部長官は、「来月中旬頃に再開されることを期待する」と言ったが、再開自体が不透明だという見通しも出ている。13ヵ月ぶりに、ようやく実現した会談が再び漂流した場合、核問題を巡る緊張感がエスカレートし、韓半島と周辺の情勢が再び不安定化しそうで心配だ。

北朝鮮は直ちに会談に復帰しなければならない。米国の対北朝鮮人権特使の任命や韓米乙支(ウルチ)フォーカスレンズ訓練が、会談拒否の理由にはなりえない。人権特使はすでに計画されていたし、乙支訓練は1976年以来定期的に行なわれてきたことだ。核の平和利用も、北朝鮮がひとまず核不拡散条約(NPT)体制に復帰して信頼を築けば、肯定的に検討するというのが、会談参加国の方針である。

NPT加盟国なら当然享受すべき核の平和利用が認められない責任は、すべて北朝鮮にある。NPTを脱退して、米朝枠組み条約の合意を破り、密かに核を開発した北朝鮮を、誰が信じられるだろうか。米政府が今後、核の平和利用を認めるかどうかをその国の民主主義の成熟度によって決めることにしたことも、これと無関係ではない。にもかかわらず、会談復帰を延ばすならば、北朝鮮核問題の国連安保理への付託に固執する米国の強硬派の主張を強めるだけである。

韓国政府も、今回は態度を明らかにしなければならない。北朝鮮の「民族同士」のスローガンを自慢げに合唱して米朝間で中途半端な姿勢を取ることで、北朝鮮に韓国は頼れると期待させ、会談復帰を延期させた一原因になりはしなかったのか、考えなければならない。そして、韓米協力の土台の上で北朝鮮を一方では説得し、一方では圧力をかけることで、会談のテーブルに引き出さなければならない。「民族協力」だけで、北朝鮮の核危機は解消できない。