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抜本的な盗聴防止通信技術、国内研究チームが開発

抜本的な盗聴防止通信技術、国内研究チームが開発

Posted August. 09, 2005 03:07,   

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盗聴が基本的に不可能な次世代暗号通信技術を、韓国内の研究陣が開発した。韓国科学技術研究院(KIST)の文盛踖(ムン・ソンウク)博士の研究チームは8日、光子にデータを載せて電送する方式の「量子暗号通信システム」を開発した、と伝えた。

同研究チームは「この技術が盗聴を根本的に防げることができるのは、物理学の一種である量子力学の原理を応用したためだ」と説明した。量子力学では、データをやりとりする人を除いた第3者の光子を観察しようとする試み自体が、光子の性質を変化させる。量子暗号システムはそうした原理を応用し、誰かが通信内容を盗聴しようとすれば、その試み自体が光子の性質を変化させ、盗聴されている事実を把握できるようにした。

これまで盗聴を防ぐために使われた暗号システムは、通信情報を暗号化し、通信情報を盗聴しても、聞き取れなくする方式だった。しかし、盗聴行為そのものを探知できる技術はなかった。

文博士は「今後、高性能のコンピューターが開発されれば、現在の暗号システムは全て解読が可能になるが、まだ完ぺきでない」とし、「盗聴を試みること自体に気付けてこそ、盗聴を抜本的に防げる」と説明した。だが、量子暗号システムにも限界はある。

光子を使った通信方式は、光が送れる有線の通信網が必要であることから、携帯電話などの無線通信には適用できない。KISTは、同技術がひとまず、機密情報を取りあつかう国家機関の通信網と、ハッキング(コンピューター不正侵入)の危険を防がなければならない銀行の取引や企業内部の通信網などに、活用されるだろうと見込んでいる。



sanhkim@donga.com nirvana1@donga.com