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気の抜けた監査院、誰が監査すべきか

Posted June. 01, 2005 06:39,   

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検察の捜査に先んじて行われた鉄道庁(韓国鉄道公社の前身)「ロシア油田開発投資疑惑事件」に対する監査院の監査文書が、事件の主要関連者に流出していた事実が、検察の捜査によって明らかになった。監査内容とともに、監査過程でも手抜きがあったということが裏付けられたわけだ。このような、呆れた行為をした監査院こそ監査しなければならないとの見方が強い。

▲流出経緯〓ソウル中央地検・特別捜査第3部(部長・洪満杓)は31日、監査院が鉄道庁事業開発本部長・王ヨン龍(ワン・ヨンヨン、逮捕)容疑者を調べた後、作成した文書の一部が監査院の調査を控えた時点で、金世浩(キム・セホ、事件当時は鉄道庁長、逮捕)元建設交通部次官らに渡されていたことを確認したと明らかにした。検察は、金元次官自宅への家宅捜索を行う過程で監査院が作成した文書を確保し、監査院と鉄道公社関係者に対して、文書流出の経緯について調べた。

検察は「3月10日ごろ、監査のため鉄道公社を訪れた監査院の職員が、王容疑者を調べる際に文書を作ったが、それが鉄道公社の職員2人によって流出された」と説明した。監査院の職員が使用したノートブックコンピューターにあったフロッピーディスクを、鉄道公社の職員がこっそりと取り出した後、複写して金元次官らに渡したと言う。流出した文書は、監査院の職員が王容疑者を調べながら作成した60ページ分量の問答形式の文書のうち、40〜50ページとされる。

▲監査院側の釈明〓監査院は「自主的に調べたことをセーブしたフロッピーディスクを鉄道公社監査長のキャビネットにしまっておいたところ、鉄道公社の職員がマスターキーであけ、ディスクを持ち出し複写したことが分かった」と釈明した。

監査院としては、文書の保安のための措置など必要とされる措置は全て取っていたとのこと。しかし、検察が文書流出をした鉄道公社職員らを調べたところ、職員らは「机の上に放置されていたノートブックコンピューターのフロッピーディスクを複写した」と供述したもようだ。

検察は、フロッピーディスクだけでなく、監査院の職員が使ったノートブックコンピューターのハードディスクからも、他の調査関連文書が流出していた情況も捕捉したと伝えた。監査院は「ノートブックのハードディスクに資料を残さないため、フロッピーディスクを使って作業を行った」と主張してきたが、それも事実でないことが判明したわけだ。

▲単なるミス?〓金元次官は、職員が取り出した文書をあらかじめ入手し、精密に分析、監査院の調査と検察の召喚に備えたものとみられている。検察は、王容疑者に対する調査内容を保存した文書のほかに、監査院の調査文書がさらに流出していて、その一部は申光淳(シン・クァンスン、当時鉄道公社次長、逮捕)元鉄道公社社長など、他の事件関連当事者にも渡されたとし、捕捉した状況をもとに取り調べを行っている。

検察関係者は「監査院関係者の黙認やほう助のこん跡はまだ見つかっていない」と伝えた。検察は、監査院の調査文書を流出した鉄道公社の職員2人を、危計による公務執行妨害と監査院法違反の疑いで刑事処罰する方針だ。

先月初旬、同事件のカギを握っている韓国クルードオイルの許文錫(ホ・ムンソック、インターポール指名手配)容疑者の出国を放置したことで非難されていた監査院は、文書の流出によって、さらに苦しい立場にたたされた。一方、監査院は今回の調査文書流出を契機に、調査資料の保存・管理、機密維持など保安全般の改善策を講じる方針だ。



張康明 woogija@donga.com tesomiom@donga.com