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[オピニオン]清廉度

Posted January. 04, 2005 22:54,   

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茶山(タサン)・丁若ヨン(チョン・ヤクヨン)の「牧民心書」には、地方守令が腐敗し、それによって百姓たちが被る苦痛と産業活動に及ぼす悪影響が詳しく記述されている。合浦(ハプポ・現在の馬山)に来る守令たちは真珠を欲しがった。貪欲な守令たちが百姓たちを督促して真珠を採取すると、真珠が他の海域に移ってしまい、もう生産できなくなった。結局、商人も来ないようになり、人と物産が衰退した。孟嘗(メンサン)が合浦太守になって、旧来の弊害を無くすと、1年も経たないうちに、真珠が再び集まり、商人が往来するようになったと言う。

◆朝鮮(チョソン)時代には地方官庁の下級管理にあたる衙前(アジョン)の横暴が酷かった。百姓たちは土地を田畑にするが、衙前は百姓を田畑にすると「牧民心書」は皮肉る。中央の実力者である宰相や道の監司を通じる人事請託もひどかったようだ。茶山は、「今の郷吏は宰相と結託し監司と連通し、上には守令を馬鹿にし、下には百姓を収奪している。これに屈しない者が立派な守令」と教える。

◆腐敗防止委員会が中央部処と自治体に対する清廉度測定結果を発表した。今回の調査では初めて、234基礎自治体に対する本格測定結果が発表された。地方自治体の中では、江原道楊口郡三陟市(カンウォンド、ヤンググン、サムチョクシ)、慶尚南道河東郡(キョンサンナムド・ハドングン)、済州島北済州郡(チェジュド・ブクチェジュグン)、忠清北道槐山郡(チュンチョンブクド・クェサングン)、京畿道儀旺市(キョンギド・ウィワンシ)、忠清北道報恩郡(ボウングン)のなど七つの市郡が総合清廉度10点満点で9点を超えた。ソウル、釜山、大邱、仁川、光州、大田(プサン、テグ、インチョン、クァンジュ、テジョン)の六つの市道には、たった1ヵ所も9点を超えた基礎自治体がなく、江原、済州、忠北に清白吏が多いということは示唆するところが大きい。

◆茶山は、衙前を取り締まる根本は自分自身を規制することにあると言った。守令自らが過ちを犯さず、他人を感服させるような行動をすれば、命令しなくても万事上手く行くということだ。守令は現在の市長または郡守に当たる。腐敗防止委員会が発表する清廉度の公信力が高くなれば、地方選挙で住民たちがこの点数を参考にするかも知れない。企業らも地方官公署の清廉度をみて、投資適地を決める基準にする可能性もある。社会全体の透明度が高まれば、清廉さが最も賢明な処世術になるはずだ。

黄鎬澤(ファン・ホテク)論説委員 hthwang@donga.com