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[オピニオン]言葉と女性

Posted March. 21, 2004 23:08,   

口やかましい女をタブー視してきたのは、洋の東西を通して共通していることだ。「雌鳥が鳴けば家が滅ぶ」ということわざは、まだましな方と言える。偉大なるギリシャの哲学者たちも、時に奇怪な論理で人々をあっと驚かせているが、女の口数が多いと、子宮が干からびるという論理がそのひとつだ。米国の下院議員を務めたパット・シュローダー氏は、出世した女性の私事を持ち出す政敵の攻撃に対し「私には脳みそや子宮もあり、どちらも極めて正常です」と言って受けて立ったという。

◆古代ギリシャの直接民主主義は、言葉こそ民主主義であったが、女性と奴隷を徹底して排除した「男性市民」が中心となっていた。今で言えば、高額の学習塾講師にあたるソフィストたちから達弁の説得術を学んだ者だけが、知的優位性と特権を享受することができたのだ。当時、言語は即ちカネであり、権力でもあった。一団のフェミニストたちは、意見を述べる女性をタブー視する伝統には、言語を自分たちの専有物として所有しようとする男性たちの陰謀が隠れているとも主張している。魔女やシャーマンのように、話術と呪術を生業にしている者たちを卑しんだ伝統も、そうした巨大陰謀論に根差している。

◆最近は、教育を受け話術に長けた女性が多くなっているせいか、女性の言葉が返って脚光を浴びる時代になった。女性の甲高い声が男性の声に比べて伝達力に優れ、女性の親しみのある話法が、男性の論争的なストーリー展開よりも大衆的であるとの分析が出されている。俳優出身で、お婆さんのように語り掛けるような話し方のレーガン元大統領が、緻密な論理で武装した、当時のモンデール候補を「ディベート」で見事に負かしたのも、その話法のためだったという。ジョージタウン大学の言語学者デボラー・テノン博士は、女性は和合を、男性は権力を追求する話法を駆使するとの理論を、説得力よく書いた本でベストセラー作家にもなった。

◆主要政党が、それも総選挙を控えた重要な時期に、いずれも女性をスポークスマンに起用した。女性パワーの躍進なのか、男性による戦略的な活用かは定かでないものの、前の政府の大統領府報道官も女性であったことを考えれば、政界での女性スポークスマンの活躍は、もはや目新しいことでもなくなっている。彼らの優れた伝達力と和合の言語で、コミュニケーション不在の政界に、新鮮な旋風を巻き起こしてもらいたいものだ。

朴ソンヒ、客員論説委員(梨花女子大教授)shpark1@ewha.ac.kr