米国のイラクへの主権移譲日程について検討する国連実態調査団が7日、バグダッド入りし、10日間にわたる調査活動に乗り出した。国連調査団がイラクを正式に訪問したのは、昨年8月、22人が死亡したバグダッド・国連事務所の自爆テロ事件以降初めてだ。
米国は、今年6月末までに臨時政府を構成した後、来年末の総選挙を経て、正式な政府をスタートさせる計画だ。しかし、イラクのシーア派が総選挙を今年に繰り上げて、主権を早期に移譲することを要求し、政治日程をめぐり議論が続いていた。消息筋によると、ブッシュ米大統領はイラク情勢が再選に悪影響を与えることを懸念し、国連の介入を強く希望しているという。
シーア派の最高指導者アヤトラ・アリ・シスターニ師も、国連の評価結果を尊重するとの立場を表明している。
観測筋は、国連が米国とシーア派の立場をすべて反映する方向で結論を下すだろうとの見方を示している。米国が確定した主権移譲の日程では、現実的に総選挙の前倒し実施が難しいため、従来の日程を弾力的に修正し「できるだけ早期に」総選挙を実施する方向で、調整を図るだろうという見方だ。
しかし、国連の介入で政治日程の調整が図られても、イラク内の種族・分派間の利害関係が極めて複雑に絡んでいることから、正式な政府樹立までには険しい道のりが予想されている。
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