クリスマスが若者のイベントで、秋夕(チュソク・旧盆)が年配の人の節日なら、お正月(旧正月)は子供たちのかき入れ時だ。熱心に回れば数ヵ月分の小遣いを「一度で」簡単に稼ぐことができるからだ。親戚の家へ行きたがらないこの頃の子供たちもこの日だけは例外だ。お正月に子供たちに一番人気のあるお客さんはぱりっとしたお年玉を丹念に封筒に入れてくれる大人だ。社会的地位が高く、財産が多くてもお年玉にけち臭い親戚は家の大人としての待遇を受けにくい。
◆お正月はまた遠くに散らばって暮らす一家の親戚がトック(雑煮)を一緒に食べながら、1年の徳談と祈願を話し合う日だ。大家族制度の長所と家族の大切さを改めて考えさせる日でもあるが、ややもするとその逆の場合もたびたび目にすることがある。事業や大学進学に失敗したり、オールドミスの場合は大変つらい日でもある。思慮深い大人たちはそれで一言にも用心また用心。裕福な子よりは貧しい子、うまく行く方よりは困難な境遇にある方に対する思いやりがより大事だ。
◆今年も2000万人を超える韓国人が帰省の途に着く。「クレジットカードの不法使用」までしてお正月には故郷を尋ねるのが韓国人だ。60、70年代は田舍からやたらに上京して「家政婦」と「工場で働く」生活をしていた少女たちも親の下着と弟・妹の文房具を買って田舍に帰ったりした。故郷の親と兄弟に、彼らは「ソウルでまともな職場に通っている」とは言ったが、後ろを向いて涙を拭う場合が多かった。今年の帰省客の中にも話せない事情と苦痛を持った人が少なくないだろう。
◆お正月が韓国人の帰省本能を刺激し、家族の大切さを考えさせる伝統の節日として定着した理由をじっくり考えてみる。何といっても自分を犠牲にして、家の精神的かつ求心的な役割を果たす思慮深い主人と、多く訪れるお客さんを手際よく持て成すことができるやさしい主婦を挙げることができるだろう。家の主人役を敬遠する人が少なくなく、一種の時代的病理である「節日ストレス」を訴える主婦たちが急速に増えているところに、果していつまで「お正月の思い出」が続けられるだろうか…。
呉明哲(オ・ミョンチョル)論説委員 oscar@donga.com






