米国が世界貿易機関(WTO)のドーハ開発アジェンダ(DDA)交渉を再開して、世界各国に対して多国間通商圧力を強める動きを見せている。
ロバート・ゼーリック米貿易代表部(USTR)代表は12日付けのファイナンシャルタイムズアジア版とのインタビューを通じて、「今年度の半ばまでにDDAの基本的な交渉ガイドラインに対する合意を見出せるよう、WTOの148加盟国に交渉アイデアを盛り込んだ手紙を出す」と明らかにした。ゼーリック代表はまた、「2月から加盟国を直接訪問して、DDA交渉の再開可能性を打診する。今年中にDDA交渉を進展させたい」とつけ加えた。
米国は昨年9月、メキシコのカンクンで開かれたWTO閣僚会議で、DDA交渉が物別れに終ると、緊急輸入制限措置(セーフガード)、自由貿易協定(FTA)などを活用した二国間通商に焦点を当ててきた。これについて、法務法人「広場(クァンジャン)」のチョン・ヨンジン通商専門弁護士は、「米国が通商圧力の手段を二国中心から他国中心へ広げる動きを示している」と分析した。
ゼーリック代表はまた、「先進国が農業輸出補助金を廃止しなければ、どのような合意も不可能だ」と述べ、先進国の農産物輸出補助金の廃止などを主張してきた発展途上国の要求を大幅受け入れられることを示唆した。彼はこれと共に、「今月末で任期の切れるWTO一般理事会議長職も発展途上国に引き継がせた方が良い」として、次期議長国候補としてブラジル、チリ、パナマ、シンガポール、パキスタンなどを挙げた。
こうした発言はゼーリック代表がカンクンWTO閣僚会議が決裂した後、発展途上国にその責任を転嫁して報復まで示唆したのとは、かなりな態度の変化を見せている。これは発展途上国の機嫌を取ることでDDA交渉で米国に有利な雰囲気を作り出そうとしているものと分析される。
米国の多国間通商交渉強化の動きは、韓国に機会と課題を一緒に提示しているという分析が出ている。米国の通商圧力そのものは強化されるだろうが、多国間交渉の枠組みが構築されれば、コメ市場の開放交渉などでは韓国が有利だということ。
アン・ホヨン外交通商部多者通商局長は、「今年ウルグアイラウンド(UR)による韓国のコメ市場開放をめぐる再交渉などで、二国間交渉よりは多国間交渉が韓国に有利だ」と述べた。
李恩雨 libra@donga.com






