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前途有望な声楽家のゆがんだ金銭欲望

Posted July. 30, 2003 21:49,   

イタリアに留学した音楽家で元大学非常勤講師が、借金のため毒物脅迫犯行を犯して警察に逮捕された。

ソウル南大門(ナムデムン)警察は、28日ソウルのある飲料会社に電話をかけ、「2億ウォンを渡さないと、お前らの会社で販売している飲み物に毒物を入れて流通させる。現金の入ったクレジットカードと暗証番号を指定の場所に置くように」と脅迫した疑い(恐喝未遂)で、金(38)容疑者に対し30日、逮捕状を申し込んだ。

1995年から00年までイタリアで声楽を勉強した金容疑者は、00年に帰国して01年から母校の地方のK大学で非常勤講師をしていた。昨年には複数のオペラ舞台で主演を演じるほど実力を認められるテナーだった。

彼の人生が揺らぎ始めたのは、帰国直後に父親が事業に失敗した後病死してからだ。母親が親戚の家で暮らさなければならないほど生活が厳しくなったが、時間講師として働く彼の収入は月40万ウォン余りの講師料と、小額の声楽個人レッスン代が全てだった。

声楽家だった妻も大学で時間講師をやって金を稼いでいたが、豊かな生活に慣れていた金容疑者は支出を減らすのが容易でなかった。彼は結局、仲間の非常勤講師や友だちからお金を借り出した。

K大学音楽部のA教授が伯父であることを押し出して、「私が正教授になるから、その時返す」と言いふらした。ある後輩には、「伯父に頼んで正教授にしてあげる」と嘘を付き、約10回にわたって合わせて6000万ウォンをだまし取った。伯父のA教授をはじめ、妻の実家から保証してもらい、銀行から1億ウォンを借りた。結局、昨年、妻は6歳の娘を連れて巨額の借金を抱えた彼を離れた。

大学側は昨年12月、金銭問題で評判が良くなかった金容疑者に講義を任せなくなった。以後、毎日借金の督促に苦しめられていた彼は、このほど、月別に家賃を払っていたアパートから退去するように言われたことから、わらにもすがる思いで犯行を計画した。



podragon@donga.com