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[オピニオン]米国の新保守主義

Posted April. 06, 2003 22:23,   

アンチ・テロを名分として掲げた今回のイラク戦争を目の当たりにして、少なからぬ人々が混乱を覚えている。大統領宮の査察にも応じると最後まで哀願していたサダム・フセイン政権に対しては過酷なまでの軍事的処罰が加えられれており、帝国主義に対抗して決戦もいとわないと脅しをかけた北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)政権に対しては平和的・外交的に対応するというから、米国の立場は皆目理解できない。このような事情から、人々はイラク戦争の本当の理由が、経済的な利得の追求にあると断定づけたりする。

◆イラクはサウジアラビアに次ぐ石油の埋蔵量を誇る国であるにもかかわらず、これまで米国と英国は開発権の確保からは徹底して排除されてきた。その上、イラク、イラン、ベネズエラなどの産油国が次々と取引上の通貨をドルからユーロに切り替えたことで、ドルの唯一の覇権的地位に傷がついているのだ。貿易と財政、2大部門の莫大な赤字により、海外の資本に頼らざるをえない米国にとって、石油輸出国機構(OPEC)までもがユーロを公式の貨幣として採択することになれば、ドル離れが急速に進み、米国内の金融資産価格が暴落するという未曾有の金融危機を憂慮したとも考えられる。

◆ところが、今回の戦争を経済戦として規定してしまうには多少無理がある。何よりも、同時多発テロ以後の米国は、かつての米国ではない。本土が潜在的な敵から攻撃されることもあり得るという事実に、米国人たちは神経を尖らせており、おかげで強硬論者の立地は大変有利になった。正にそのために、いわゆる強硬鷹派4人組、チェニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ウルフォウィッツ副長官、パール前国防政策委員長の唱える高単位の先制攻撃路線が、世論の強力な支持を得ているのである。さらに興味深い点は、これら4人組の背後に新保守主義勢力が陣取っているという事実だ。

◆米国の新保守とは、1970年台初期における共和党内の極右勢力と、民主党内の反共勢力が結集した集団をいう。これらは、ニクソンとキッシンジャーの共同作品である東西解氷政策がベトナム戦敗戦後に広まった共産政権に対する無力感から出てきたという批判を通じて浮上してきた。フォード政権時代には、軍事力を評価するための「B-チーム」を組織し、ソ連の脅威を誇大包装することで、国務部と中央情報局(CIA)内の宥和論者を圧迫した。以後、レーガン政権が発足すると、彼らは「力の均衡」戦略を「力による制圧」に変えてソ連の崩壊を主導し、1991年の湾岸戦争時にも強硬鎮圧策を立案した。このように、米国の新保守は非常に根強いうえに強固であり、退路を許さない。一見、納得できない今回の戦争は、ある意味では当然の成り行きなのかもしれない。

李贊根(イ・チャングン)客員論説委員(仁川大教授)ckl1022@incheon.ac.kr