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[オピニオン]南労党

Posted March. 22, 2003 00:38,   

日本の植民地支配から解放された当時の韓国の歴史の中で見過ごしてはいけない政党が南朝鮮労働党だ。略して「南労党」と呼ばれたこの政党は、終戦以降韓国の左翼勢力を集めて朴憲永(パク・ホニョン)が統率していた組織だった。当時の南労党は、米軍政に反対して在韓米軍撤退運動を続け、韓国だけの単独政府構成に反対する全国的な運動を繰り広げたりした。だが、李承晩(イ・スンマン)政権が樹立されてからは合法的な空間で活動するのが困難になり、智異山(チリサン)、五大山(オデサン)、太白山(テベクサン)などの山中に入り込んだ。「パルチザン」活動の始まりだ。

◆韓国戦争を前後して、これら南労党員が韓国のいたるところで行った武装闘争は、いまだに韓民族にとって悲しい歴史の1ページとして残っている。数多くの罪のない良民が死を余儀なくされ、この過程で同族間の憎悪と敵対感が積もりに積もって今日に至っている。当時南労党員として活発に活動していたのは、朴憲永をはじめ、李承鎏(イ・スンヨプ)、チョ・イルミョン、林和(イム・ファ)、鄭泰植(チョン・テシク)、李康國(イ・カングク)、李鉉相(イ・ヒョンサン)などだった。だが、彼らの大半は北側に行き、金日成(キム・イルソン)によって銃殺されるなど、悲惨な最期を迎える。金日成の濡れ衣作戦の犠牲になったのだ。かれら南労党員の一代記を書いた作品が小説「南部軍」で、この小説は映画化されて人気を博した。

◆最近、野党ハンナラ党の李仁培(イ・インベ)議員が李滄東(イ・チャンドン)文化観光部長官を「南労党幹部」に比喩したことで物議をかもしている。李長官が明らかにした「広報業務運営方案」が国民の知る権利を侵害するなど問題がある、と指摘する場でのことだった。「李長官の行いは、もの静かな人が腕章をはめて威張りくさっていた韓国戦争当時の南労党幹部の態度と似ていると思う」と語ったのだ。南北に分かれている現実では、「南労党」は依然私たちに「アカ」と同じような意味で受け止められているのだから敏感に反応せざるをえない。もちろん「似ていると思う」とは言っても「南労党だ」とは言わなかったらしいが、他の表現で問題点を指摘することはできなかったのかと残念に思う。

◆政治指導者の言葉には、それなりの重さと品位が感じられなければならない。言葉が政治の全部ではないとしても、言葉で傷付いたり言葉で身を滅ぼしたりした政治家は非常に多い。言葉は、政治家の認識、品性、教養などを総合的に読み取れる道具でもある。野党議員の南労党発言を含めて、李長官が「ごみ箱でもあさってスクープしろ」と言ったこと、大統領府の鄭燦龍(チョン・チャンニョン)人事補佐官が政府の一級公務員の運命を宝くじロットに喩えたことなどは、すべてふさわしからぬものだった。国家運営に影響を及ぼすポストにいる人の表現が、最近のように荒っぽかった時がかつてあっただろうか。

宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com