
浦項(ポハン)製鉄のある迎日(ヨンイル)湾。左の車窓に藍色の海を見つつ、912番地方道に沿って南行を続けた。立春(今月4日)からもう2週間あまり過ぎている。春と言うには早く、冬と言うには暖かい、曖昧な時候。虎尾(ホミ)岬の風景には春と冬がいりまじっている。
韓半島の最東端で「日の出1番地」と言われる虎尾岬(浦項市大甫面)。長寅(ジャンギ)岬から長寅岬、そしてまた虎尾岬。10年余りの間に、繰り返して名前が変更されたことだけをみても、平凡なところではないことがわかる。虎尾岬という名前は、 格庵・南師古(ギョクアム・ナムサゴ、朝鮮明宗時代の風水家)が、ここの地形が虎のしっぽに当たると記録したことによる。
古山子・金正浩(コサンジャ、キム・ジョンホ)にも虎尾岬は難問だった。大東輿地圖(デドンヨジド)を作る時、蔚珍(ウルチン)の竹邊(ジュクビョン)岬とこちらと、どちらが東端なのかを確認するために7回も訪れたという。その難問は、ミレニアムの日の出を控え、再び問題にされた。結果は虎尾岬の勝利。そのおかげで、「虎尾岬新千年日の出公園」は、日の出の名所として新しく位置付けられることとなった。
虎尾岬日の出公園には見どころが多い。まずは、韓国で唯一の燈台博物館。1908年に建てられた八角形の白い燈台の隣に、新旧の博物館が並んで建つ。広場の真ん中で燃え上がっている「永遠の火」と、その下に保管されている火種箱も一見の価値がある。20世紀最後の日の入り(邊山半島)と新千年の日の出(虎尾岬と日付変更線の最東端のフィジー)で採火した火種だ。
虎尾岬から九龍浦に行く道(12キロ)は、始終、海に沿って走る。漁村の風景が美しいドライブコースだ。岩のある海岸では鴎が群れをなし、のんびりと水に潜ったり出たりしながら遊んでおり、波間にゆれる釣船では、漁師が忙しそうに立ち働く。赤身の肉に油がつやつやと流れるグァメギ(サンマやニシンを自然冷凍させ乾燥させたもの)は風の中で美味しく焼け、入り江のひなたでは漁具の手入れに夢中な漁民たちの手が忙しそうに動く。
車道が狭く、建物がいっぱい建っていて狭苦しい市街地が九竜浦邑だ。イントネーションの強い漁村のなまり、広い港を隙間無く埋め尽くした漁船。漁港の空所にはグァメギの露店や魚の屋台がぎっしり。漁港九竜浦の風景はこの上なく素朴だ。その九竜浦の真骨頂が見たいなら、朝8時、水産協同組合の共販場に行ってみよう。夜の間に獲れたカニやフグなどが床いっぱい敷かれて競売に掛けられ、その後はすぐに外地に運ばれる。人生が退屈に思えたら、九竜浦に行けばいい。行って、汗臭く生ぐさい漁民の作業服の匂いを嗅いだら、人生の活気を取り戻すことができるはずだ。
● パッケージ・ツアー商品
虎尾串日の出広場で日の出を見た後、九竜浦の咸興(ハムフン)食堂でフグの汁を味見して、燈台博物館と周王山国立公園に立ち寄る無泊2日のパッケージがある。5万8000ウォン。スンウ旅行会社(www.swtour.co.kr)。02−720−8311。
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