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[オピニオン]ラブホテル

Posted November. 18, 2002 22:50,   

「動物の世界で最もあやしくて、稀な制度は一夫一妻制だ」。これは最近、米国で話題となっている本「すべての創造物に与えるタティアニ博士のセックスアドバイス」の一部分である。進化生物学者のオリビア・ジャドスン博士によると、人間も他の生命体と同じく乱交の性向を持っているそうだ。種族の繁盛、あるいは、遺伝子の円滑な複製のためだとされる。もともと、卵子の数は少なく、精子は多い。このような数的不均衡を補うために、登場した人間の制度は一夫一妻の結婚であり、もう一方の非公式通路が不倫だというのである。

◆英国のオブザーバー紙は最近、英国で400万人以上の夫と妻が不倫に陥っているという統計を紹介したことがある。成人6人に1人以上は配偶者にうそをついたことがあり、5人に1人は瞬間の「浮気」ではなく、長持ちする関係だと言ったそうだ。特に、お金のある階層では、貧乏な労働者より5割も高い割合で配偶者を裏切りがちだということが分かった。紳士の国、英国がこれぐらいだというだけでも、驚くべきことなのに、オブザーバーは、「相当過小評価された統計だ」と指摘した。結婚と一夫一妻制はもう理想的な「希望」に過ぎないというのである。ジャドスン博士をはじめとする社会生物学者によると、「一夫一妻制は人間の本性に反する制度」とみられているのだ。

◆韓国では成人男女の婚外関係について、これといった統計がつかめない。去年の離婚訴訟請求理由の中に、配偶者の不倫が全体の半分近かったことから、不倫の増加傾向を推測するだけだ。必ずしもラブホテルが不倫の温床になっているとはいえないだろうが、米国や英国ではラブホテルの乱立を懸念する声が聞こえない。これに比べ、韓国各地がラブホテルに侵されているとのニュースがたびたび報じられている。ソウルの江南(カンナム)地区に最近、数多く登場しているラブホテルはいわゆる「サイバーテル」、「マルチメディアテル」など、テクノロジーめかした、新しい形のラブホテルである。愛に必要なプライベートなスペースさえ確保できない国、そして、不法を可能にする社会の限界であるとともに、突破口ともいえるだろう。

◆もちろん、万物の永長の人間をきん獣の範ちゅうに入れたり、「東方礼儀之国」を西欧と比較することは正しくないとの指摘もある。誰が何と言おうと、不倫は不道徳なものだという見方も確かに存在する。ところが、子どもには子どもの遊び場が必要であるかのように、大人には大人に適した空間も必要だといっている人々もいる。上水道と下水道とはっきり分離しているように、住宅街から遠く離れた、決められた所でしかラブホテルを建てないように、厳しく制限すれば、「ラブ」が問題であれ、「ホテル」が問題であれ、ラブホテルを巡るいざこざも消えるのではないだろうか。

金順鄹(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com