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江陵市上空をヘリで飛ぶ 8日ぶりに救援

Posted September. 08, 2002 23:20,   

水害で孤立8日目を迎える、江原道江陵市(カンウォンド・カンヌンシ)グジョン面オダン里ダンギョン渓谷の村に運ぶコメやキムチ、ラーメン、ミネラルウォーターなどの救援物資を積んだ京畿道(キョンギド)消防本部のヘリコプターが、7日午後2時ごろ江陵市役所を飛び立った。

ヘリコプターが離陸すると、豪雨で決壊したジャンヒョン貯水池の堤防と、水魔に襲われたシンソク地区の村が目に入ってきた。大小数多の家が入り混じって立っていたところには、家の姿は跡形もなく、どす黒い土砂と砂利が覆っていた。

「S字型」をしていた水路は「I字型」に変っており、住民たちが水浸しになった耕作地を虚しい眼差しで眺めていた。

高度が上がると、ジャンヒョン貯水池とともに決壊したオダン里ドンマッ貯水池堤防の東側に広がるクムグァン川一円の農地も見えてきた。シンソク地区のように、新しい水路が水田の上を流れ、汗水流して耕した畑には、岩や小石が転んでいて掘り返されるなど、大規模な水害が残した傷跡は深かった。

ヘリコプターがダンギョンコル(村)への進入路の中ほどにある、とある村のそばにある砂利畑に着陸すると、6人の住民が走ってきた。

平らな地面がないため、石の隙間にヘリの足を固定している間、一人の住民の耳に向かって外部の人が来たのは何日ぶりかと訪ねると、手の指を8つ数えて見せた。

ダンギョンコルへの進入路から機首を東に向けて、カンドン面のジョンドンジン駅付近のサンソンウリ村の上を飛んだ。浸水していた家の水は引いたものの、進入路が閉ざされ避難した住民の姿は見当たらず、兵士たちが、急流にさらわれた空家の部屋の中から発見された5頭の豚をおびき出していた。

北に向かって飛んで行くと、江陵飛行場への進入路として、今回の洪水で崩壊したナムハンジン橋が見えてきた。橋の欄干に取り付けられていた上水道管も破損し、孤立した住民たちは小さなゴムボートで水の上を渡っていた。

市内ノアム地区の浸水地域前のナムデチョン川の堤防には、カンドン面ごみ埋立地の進入路が壊されたため、山のように積もったごみが放置され、悪臭を放っていた。

ヘリコプターから降りて、江陵市ソンナム地区の飲食店街に入っていくと、台風で家族と家を失い、修復作業さえあきらめたまま、昼間から焼酎を飲みながら辛い気持ちをいやしている被災者たちの姿が目に入った。

専門家は、大規模な災難によるストレスが続くと、被災者たちが次第に攻撃的に感情を表す「外傷性後遺症」が現れる可能性があると指摘した。

江陵市内の神経精神科病院の李某院長は「今現在は、被災者たちが水害による衝撃で不眠症やかんしゃくなどを訴える水準に留まっているが、しばらくすると「一か八か」の心境で、攻撃的な感情を表す可能性が高い」とうれいを表明した。



丁偉用 viyonz@donga.com