野党ハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)大統領候補の息子の兵役疑惑を捜査してきたソウル地検の朴栄琯(パク・ヨングァン)特捜1部長の留任をめぐる騒ぎは、政治論理と検察の組織の論理と法論理が絡み合っているため、複雑な問題だ。にもかかわらず、われわれは今でも朴部長を交代させるべきだと考える。四つの理由からだ。
第一、政界が死活をかけて対峙しているいわゆる「兵風」事件の捜査結果を持って国民を納得させるためには、捜査過程に疑惑や言いがかりが介在する余地があってはならない。そうしてこそ、捜査結果が正当性を確保することができる。
第二、裁判の公正性を保障するために裁判官除斥・忌避制度の趣旨を参考にする必要がある。検事一体の原則上、検事除斥・忌避制度というのはないが、今回の事件の捜査では裁判に劣らない厳格性を維持する必要があるという点で、事件当事者が信用しない検事は捜査ラインから排除するのが望ましい。ハンナラ党は、朴部長の「予断的な」発言を引き続き問題視してきた。
第三、法務部は検察の人事が政治論理に振り回されてはならないとしているようだが、この事件は違う。与党民主党の李海瓚(イ・ヘチャン)議員の「捜査誘導要請」発言まであり、今回の事件は政治論理から自由になれない状況がつくられた。むしろ、検察が政治論理に揺さぶられないためにも、論議の中心にいる朴部長は今回の事件捜査から下がるべきだ。
第四、法務部は、さらに捜査の連続性を維持する必要があると言うが、すでに3週以上も捜査を続けてきた主務検事が別にいるのだから、これもまた懸念する必要はなさそうだ。朴部長を更迭したら捜査基調が変わると思うのなら、それは自信感の欠如だ。97年の「(金泳三前大統領の次男)金賢哲(キム・ヒョンチョル)捜査チーム」も、途中で全面交代された前例がある。
したがって、法務部が朴部長留任を固執するのであれば、論議と疑惑が膨らむだけだ。検察の内部のかっ藤が深まるのも心配だ。検事たちの間でも、交代論が優勢だと言うのだから、朴部長自ら事件捜査を「回避」するのも考えられるだろう。






