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「母のいる韓国でプレーしたい」韓国系米国人選手の願い

「母のいる韓国でプレーしたい」韓国系米国人選手の願い

Posted July. 21, 2002 21:46,   

「韓国でお金を稼いで母親と一緒に暮らしたいです。」

韓国バスケットボール連盟(KBL)が主催する、米シカゴ外国人選手トライアウトキャンプで、ベロンティ・シムズ(23、セントラルフロリダ大)が「第2のトニー・ラトルランド」として話題を集めている。

2m3cmの長身に黒い肌のシムズは、98〜99シーズン、SKナイツに1位指名されたラトルランドと同様、在韓米軍兵士の父親と韓国人の母親の間に生まれた混血児で、韓国でコリアンドリームをかなえる夢で胸を膨らませている。

シムズが生まれたのは京畿道議政府市(キョンギド・ウィジョンブシ)。しかし7歳の時、両親が離婚し、父親が米国に帰った後、貧しさと混血に対する周囲の冷たい視線に耐えられず、11歳の時、単身で父親を探しに米国に向かった。

米国での生活は、期待とは裏腹に甘くはなかった。米国に着いたものの、父親には会えず、後援者の助けでかろうじて学校に通うことができた。シムズがバスケットを始めたのも、「奨学金をもらえる」という理由がすべてだった。

韓国行きを切に希望しているにもかかわらず、シムズが指名される可能性は高くない。今回は歴代トライアウトのうち最も優秀な選手らが参加していると評価されているだけに、競争が激しいからだ。

だからといって可能性が全くないわけでもない。韓国で生まれ、子ども時代を過ごしたため、韓国語を流暢でないながらも話せるということは、94人のトライアウト参加選手のうちシムズだけがもつ長所。シムズはまた、今回のトライアウトで指名されなければ、米国国籍を捨てて、韓国籍を取得、国内の新人ドラフトに参加する意志を示すほど韓国行きに積極的だった。大学時代までフォワードでプレーしていたシムズは、リバウンドやミドルシュートが得意とされる。

シムズは「米国に渡った後、韓国に住む祖母や叔母とは連絡できたが、母とは連絡が途切れている。韓国でお金を稼いで母を捜したい」と話している。



金尙浩 hyangsan@donga.com