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金炳賢 理由ある好成績 試合だけに集中

Posted July. 14, 2002 22:21,   

このくらいならまさに「恐怖の相手」と言うに相応しくないだろうか。

「韓国製原潜」金炳賢(キム・ビョンヒョン、12、アリゾナ・ダイヤモンドバックス)が14日、米大リーグ・LAドジャースとの遠征試合で7−5でリードしていた9回裏に登板し、チームを3日連勝に導いた。

99年に大リーグにデビューして以来、3連続セーブを収めたのは初めて。金炳賢の「鉄壁」な抑えで、アリゾナは54勝36敗でドジャース(54勝37敗)を0.54差で追い抜き、ナショナルリーグ西部地区の首位に躍り出た。金炳賢は今季25セーブを挙げたが、今のペースなら45から50セーブまでも見込める勢いだ。

アリゾナの守護神の座を固めた金炳賢。果たして、大リーグの大物打者たちをぴりぴりさせる秘訣は何だろうか。

何よりも「核弾頭」に劣らない恐ろしい球威を挙げられる。アンダースローながら、最高時速153kmの直球を投げている。これは、正統派投手が投げると仮定した場合、160kmに達するもので、強打者でもなかなか手をつけにくいスピードだ。

また、「潜水艦投手」特有の変化けんらんたる変化球を駆使する。変化球も、時速130km台から140km台を超えているため、空振りに終わってしまう。14日の試合でも150kmの直球と142kmのシンカーを投げ、打者を参らせた。今季44試合53イニングで67打者を三振で仕留めた。

5試合連続で登板していながらも、全然体力の衰えを見せていない。抑えながら毎日1イニング以上を投げられる天賦の身体能力は「アンタッチャブル」投手に位置づけられるのに欠かせない財産だ。

金炳賢は、一見呑気だ。試合中にも毛布をかけて眠りを誘ったり、ビッグマッチの最中でもビデオゲームを楽しむ。この日の試合では、登板前まで居眠りしている姿がFOXテレビのカメラにとらえられた。しかし、マウンドに上がりさえすれば、ちょ突猛進で球を投げまくる。決して素直に引くことを知らない。彼特有の「のんき」な性格は、試合だけに集中するための方法なのだ。

昨年、ニューヨーク・ヤンキースとのワールドシリーズ第4、5戦で連続本塁打を打たれても「ダルマ」のように立ち直った。今季のオールスター戦では3分の1イニングの間に、3被安打2失点をしたが、後半期レースでは全く動揺する様子もなくセーブを追加しているのも、このような気質に後押しされている。

もちろん、チームのエース、ランディ・ジョンソンとカート・シリングらが金炳賢に勝利を守るチャンスを多く作ってやっているのも、金炳賢が波に乗って好成績を出し続けているのに欠かせない背景となっている。



梁鍾久 yjongk@donga.com