Go to contents

[オピニオン]高位公職者夫人の内助

Posted July. 03, 2002 21:41,   

成功した高位公職者の陰には妻の「献身」が隠れている場合が少なくない。今は引退したが、ある元長官の事例は「内助」の力を雄弁する。同元長官の夫人は夫が初級の公務員のときから常に夫の上司宅に住み込み同然で、キムチを代わりにつけたり、子どもの面倒をみるなど、あたかも自分の事のように上司の宅に誠を尽くした。これに感謝の念を抱いた上司の夫人は「何か助けることはないか」と聞き、夫を通じてその願いをかなえてあげた。この時から同元長官は上へ向かって進み続け、結局長官の座まで上り詰めた。

▲夫の職位を利用して富をむさぼる高位公職者の夫人が起したトラブルも多かった。99年同元長官の夫人が高級ブティックの服をただでもらったいわゆる「高級服ロビー事件」が代表的な例だ。長官級公務員の夫人のぜい沢な集いがまな板にのせられ、とうとう彼女らの「高級服ロビー事件」は国じゅうを騒がせた。国民は誰よりも社会の見本になるべき高位公職者の夫人がそのような高級服のプレゼントをもらうことは、一生懸命に暮らしている普通の人をあざむくことだとし、政権から背を向けてしまった。

▲林昌烈(イム・チャンリョル)前京畿道(キョンギド)知事の夫人、朱惠蘭(ジュ・ヘラン)容疑者は、夫が知事だった昨年、京畿道城南市(キョンギド・ソンナムシ)ブンダン・パークビューアパート建築承認の請託とともに1億ウォンの賄ろを受け取った疑いが明らかになった。朱容疑者は99年、林前知事の誕生日の時、各界の有識者約100人を知事公館に招待し、華やかなパーティーを開いて非難されたこともあり、退出の危機に陥った銀行からも救済ロビーをしてほしいという頼みとともに巨額のかねを受け取って拘束されたこともある。誰よりも自粛しなければならない朱容疑者が、再び賄ろを受け取ったなんて呆気に取られるだけだ。今度の事件は高位公職者の夫人の身の振り方がでどうであるべきかを改めて振り返させる。

▲韓国の後進的な政治環境のもとで、高位公職者の夫人はロビーの対象になりやすい。こうした事実が明らかになるたびに賄ろを受け取った夫人は、夫はまったく知らないことであると強引に主張し、夫もこれに同調する。しかし、これを信じる人は誰もいない。97年初め、ある国策銀行の監査役の夫人が貸出とかかわって2000万ウォンの賄ろを受け取った事件が発生した。同夫人は当時、捜査と裁判の過程で一貫して夫は全く知らないと主張した。しかし、最高裁判所の判決は次の通りだった。「当事者は夫は知らなかったと主張しているが、知っていた可能性が高い」。高位公職者の夫人が必ず覚えておくべき判例である。



youngeon@donga.com