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[社説]「挙国中立内閣」とは何事だ

Posted June. 07, 2002 11:23,   

与党民主党の一部で再び挙国中立内閣の組閣を呼びかける声が出てきた。金元吉(キム・ウォンギル)事務総長は6日、「6・13同時地方選挙の前に挙国内閣を作り、金弘一(キム・ホンイル)議員の去就問題など国政刷新策をたてるべきだ」とし「どうせ変えることなら、大きく変えた方がいい」と述べた。これは、党内の刷新を唱える議員グループの意見を代弁したもので、先月の党内討論会でも提起された内容だ。

選挙戦が終盤を迎えるなかで、このような主張が再び出てきたのは、選挙現場で肌で実感する国民世論が尋常(じんじょう)ではないと認識したからだと思われる。金大中(キム・デジュン)大統領の三男、弘傑(ホンゴル)被告が拘束されたにもかかわらず、批判的な国民世論はなかなか改善する気配がない。各種の疑惑事件に葬られ、どんな話も通用しなくなったという民主党関係者たちの愚痴が、それを物語っている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領候補の支持率が野党ハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)候補と誤差範囲に縮まり、民主党の票田、全羅道(チョルラド)の雰囲気もままならないのが現実だ。

民主党指導部の一部では、こうした現状を受けて、選挙政局を反転できる特段の対策が求められると判断したようだ。一日も早く「民主党=腐敗」のイメージを振り切らなければならないという、切羽詰った現実認識が働いたものとみられる。

しかし、挙国内閣が果たして可能だろうか。ハンナラ党は「選挙で負けそうになったから出してきた浅はかな手法」だと非難しており、大統領府も否定的な反応を示している。党内部でも一部の幹部は一定の距離を置く空気で、政治的なスローガンに終わる公算もなくはない。かりに、それが実現したとしても、民主党の目論んでいる効果が得られるかは疑問だ。国民の目には、国政刷新または「中立」という純粋なイメージよりは、選挙を目前に控えた政略と受け止められる可能性がある。

あわせて、民主党が選択すべき政策手段としては、挙国中立内閣は優先順位が間違っているのではという感じがする。いま、民主党に求められるのは局面打開を狙った政治カードではなく、権力による不正腐敗と国政混乱について、かつての政権党として国民の前で反省し、謝罪したうえで、新しく出直す姿をみせることである。